日本共産党

2004年12月11日(土)「しんぶん赤旗」

フランス

週35時間労働制緩和へ

労組 「社会のあり方を破壊」


 【パリ=浅田信幸】フランスのラファラン首相は九日、二〇〇五年の重点政策を発表し、週三十五時間労働制のいっそうの適用緩和を進める方針を明らかにしました。労組はいっせいに強い反発の声を上げており、来年前半にかけて三十五時間制をめぐる攻防が政治の焦点となりそうです。

 具体的には、残業時間の上限を現行の年百八十時間から二百二十時間に延長し、従業員が二十人以下の企業については三十五時間制の一部適用をさらに今後三年間凍結するというもの。

 首相は「週三十五時間の法定労働時間の維持、企業の競争力の維持、より多い収入を得るためにより多く働きたい労働者にとっての可能性」の三つのガイドラインに沿ったものだとのべました。

 しかし、労組は事実上の週四十時間制への延長にあたると主張。仏最大労組の労働総同盟(CGT)は「少ない収入のために働くよう強制するもの」「三十五時間制は仮想現実になる」と非難する声明を発表しました。

 キリスト教労働者同盟(CFTC)は「残業延長は求職者を犠牲にするもので容認できない」と反発し、管理職総同盟(CGC)も「社会のあり方を破壊する一段階」を画するものだと怒りの声をあげました。

 他方、日本の経団連にあたる仏企業運動(MEDEF)は「政府は正しい方向に進んでいる」と歓迎しました。

 ラファラン政権は二〇〇二年の発足以来、三十五時間制はグローバル化のもとで企業の競争力をそぐとして緩和方針を追求。〇三年一月には残業時間の上限を百五十時間から百八十時間に延長する法改定を行い、三十五時間法の多くの条項を二年間凍結してきました。

 週三十五時間労働法 フランスの社会党、共産党など左翼を与党とするジョスパン政権のもとで、深刻な失業問題の打開策の一環として成立した法定労働時間を週三十五時間とする法律。従業員二十人以上を対象とする第一法(一九九八年六月成立)と二十人未満の第二法(二〇〇〇年一月)があります。失業率を12%台(一九九七年)から8%台(二〇〇二年)に下げるうえで寄与しましたが、ラファラン保守政権による法適用凍結(〇三年一月)以降、失業率は現在10%と再び上昇傾向を見せています。




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