日本共産党

2004年11月30日(火)「しんぶん赤旗」

被災地はいま 新潟県中越地震

211人が小学校で避難生活

仮設住宅 早く入りたい

川口町・田麦山地区


 新潟県中越地震で被災し、いまも千人を超える人たちが避難生活をおくる川口町(人口約五千七百人)。なかでも同町田麦山地区では、百六十六棟のうち百四十九棟が全壊するという大きな被害を受けました。周囲を山に囲まれ、狭い土地に民家や水田が点在しています。田麦山地区の被災者のいまの思いを聞きました。

 記事・中東 久直記者 写真・野間あきら記者


家も田んぼも全滅… 「対策ほしい」

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「被災者の心を少しでもなごませたくて」と花を植える埼玉県深谷市赤十字奉仕団の参加者ら=29日、新潟県川口町、田麦山小学校

 田麦山地区の人たちの避難所になっているのは田麦山小学校(児童数四十九人)の体育館と教室の一部です。二十九日現在で、二百十一人が避難所生活を続けています。校庭ではいま、約五十戸の仮設住宅の建設が急ピッチです。

 連日、全国各地からボランティアが駆けつけています。二十九日には、埼玉県深谷市と南魚沼市の赤十字奉仕団が食事支援と花壇作りをしていました。学生のボランティアが、親が仕事や片付けにでた幼児と一緒に遊んだりしていました。

作付けできない

 全国的に有名な「魚沼産コシヒカリ」の産地の一つで、兼業農家が多いといいます。避難所の本部に詰めていた大渕賢さん(48)は、「川の上流部の山が崩れ、道路や用水路がめちゃくちゃになっています。農業用水がこないので、このままでは来年の水田の作付けはできません。私も会社勤めをしながら、家族で七十アールの水田をやってます。六十俵くらいの米が取れるのですが、これがなくなると収入が大変です」とやるせない思いです。

 大渕さんの家は全壊。農作業場、車庫も壊れました。家は築九年で、ローンも一千万円ほど残っているといいます。「三人の子どものうち二人は大学・専門学校生で一番お金がかかる時なのにどうしたらいいのか。仮設住宅に入り春までゆっくり考えます」と話します。

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田麦山小学校のグラウンドでは仮設住宅の建設作業が急ピッチです=29日、新潟県川口町

 田麦山小学校近くで全壊した家の片付けをしていた森山益宏さん(57)。兼業農家で、五十アールの水田で四十俵を収穫。「うちも田んぼがだめになった。平均して一俵二万五千円くらいになるので、大きな収入減です。十年前に建てた家のローンも千三百万円ほど残っているのに…。家や田んぼにいろんな対策をとってほしい。仕事をなくした人や高齢者にはとりわけ対策が必要です」

「夜も眠れない」

 集団移転の可能性もいわれる同地区小高集落。角張和太郎さん(72)は、「集団移転はまだわからないけど、田んぼと家が全滅した。夫婦二人の国民年金は合わせて月十万円くらい。お先真っ暗で、夜も眠れないよ」と話します。本格的な雪の季節を目前にし、疲れと不安が募る避難所生活が続いています。

 田麦山地区では三カ所に約百四十戸の仮設住宅が建設されます。

 体育館で四歳の子どもを遊ばせていた高橋直子さん(35)は、「とにかく早く仮設住宅に入りたいというのが、いまは一番の願い。子どもは、自由にテレビがみたいようです」と話していました。



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