日本共産党

2004年11月27日(土)「しんぶん赤旗」

特定療養費 見直し提示

厚労省 「混合診療」の解禁にらみ


 厚生労働省は二十六日、保険がきく診療と保険がきかない自由診療を併用する「混合診療」の解禁に関連して、現行の特定療養費制度の見直しについての論点整理をまとめました。中央社会保険医療協議会(中医協)診療報酬基本問題小委員会に提示したもの。同委員会でこれまでに出された委員や参考人の意見を中心にしたもので、制度の対象範囲を拡充することや、審査の迅速化などを検討課題としてあげています。

 同委員会では今後、これをもとに議論し、見直しの方向性についての意見をとりまとめます。

 特定療養費制度は、混合診療を例外的に認めたもので、指定された医療機関で実施される一部の高度先進医療や差額ベッドなどがあります。

 論点整理では、見直しの課題として、制度の対象に加えるかどうかの審査の迅速化や、速やかに保険適用することの必要性を指摘。特定療養費制度の対象を拡大して、普及率が低く必ずしも高度ではない医療技術や、乳がん治療で摘出された乳房の再建術などを対象に含めることも検討課題にあげました。

 混合診療をめぐっては、政府の規制改革・民間開放推進会議などが全面解禁を求めています。これに対して中医協では、現行の特定療養費制度の拡充で対応する方向です。



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