日本共産党

2004年11月21日(日)「しんぶん赤旗」

論戦ハイライト

社保庁めぐる疑惑 新事実を示す

国民の保険料が癒着企業に

NTTデータの言い値で8900億円

参院委 小池議員の質問


 国民の納めた年金保険料が社会保険庁と癒着したNTT系企業にそそがれていく――十六日の参院厚生労働委員会。日本共産党の小池晃議員の質問は、社会保険庁をめぐる疑惑で、新しい、重い事実を浮かび上がらせました。


NTTデータ社への支払い額の推移
(百万円)
年度支払い額

19742
 7521
 7628
 7738
 7847
 79545
 803,099
 815,042
 826,882
 837,877
 8415,812
 8519,486
 8625,520
 8727,895
 8832,079
 8934,514
 9035,583
 9135,386
 9233,186
 9335,798
 9434,548
 9535,614
 9640,576
 9751,903
 9855,282
 9960,329
200060,937
 0170,476
 0279,265
 0382,442

合計890,225
(社会保険庁提出資料から 百万円未満切り捨て)

 小池氏がとりあげたのは、社会保険庁が年金保険料の徴収や年金給付で使う「社会保険オンラインシステム」にかかわる問題です。

 同庁が一九七〇年代からすすめた事業のIT化(コンピューターによる情報管理)に最初から関与したのが、当時の電電公社、後にNTTから分社したNTTデータ社でした。

 社会保険庁は、システムの開発を担当したNTTデータがシステムを保有し、社会保険庁がその使用料として「データ通信料」を支払うという契約をしました。

 社会保険庁が小池氏に示した資料によれば、その額は一九七四年から二〇〇三年までの三十年間に八千九百億円余の巨額にのぼっています(表参照)。当初、年間二百万円台だった「データ通信料」は数百億円台にふくれあがり、〇三年度には年間八百二十億円になっています。

 社会保険庁のIT化にかかわるシステムの保守やハード機器のリースなどの仕事は、本来なら、一つ一つが入札で企業を選定し、個別に契約されるべきものです。ところが、同庁とNTTデータの契約はすべて、高コスト構造が指摘される「随意契約」です。

 小池氏は、NTTデータへの支払いが、通常、随意契約の許容される範囲を超えた巨額なものであること、しかも契約額が毎年急増していることをあげて、「業者の言い値で価格がどんどんつり上げられているという感じがする」と指摘しました。この金額が妥当なものか、随意契約のために一切検証されていないのが実情です。

 その異常さを浮き彫りにしたのが、小池氏がとりあげた社会保険業務センター三鷹庁舎(東京都三鷹市)の家賃問題。同庁舎は、NTTデータのビルに間借りしており、相場の三―四倍とみられる月額一億二千万円近い家賃を支払っています。この家賃も「データ通信料」のなかに一括して含まれています。

補償金164億円

 社会保険庁では、汚職やグリーンピアへの年金保険料流用問題、年金支給ミスなどの問題が続発しました。こうしたなか、同庁が策定した「行動計画」では、社会保険オンラインシステムも「見直し」の対象とされ、NTTデータとの契約も解除しようとしています。

 ところが、この契約解除にあたって、同庁はNTTデータに百六十四億円もの補償金を支払うとしており、来年度予算の概算要求では、その初年度分として五十五億円を計上しています。

 さらに、社会保険庁とNTTデータの契約では、毎年の予算額を超えた「使用料」が、未払いの「残債」として繰り越される仕組みになっていました。

 小池氏の質問に、同庁の青柳親房運営部長は、その金額が〇三年度末で二千四十四億円にのぼることを明らかにしました。

 小池議員 「こんな金を国民の年金保険料から支払うことが許されるのか。これまで支払ったものもこれから払うという金額も、妥当なものといえるのか検証し、国会にもすべての資料を提出すべきだ」

 尾辻秀久厚労相 「これだけのご指摘をいただいたのだから、放置できない。調査し、出すべきもの、報告すべきものは報告したい」

 国民の目にふれぬ闇のなかで、社保庁が続けてきた年金保険料のむだ遣い。小池氏の追及に調査・報告を約束した厚労相。徹底解明は、国政上の重要課題となっています。



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