日本共産党

2004年11月9日(火)「しんぶん赤旗」

共産党国会議員団 政府動かす

新潟中越地震、台風被害

庭先に仮設住宅 可能に
再建へ個人補償も検討


 新潟県中越地震と台風・豪雨災害で日本共産党国会議員団は、全国の被災地に駆けつけるとともに、被災者の切実な声を国会に届けて質問や申し入れなどにとりくみ、政府を動かす成果も生まれています。

 新潟県中越地震発生で、塩川鉄也衆院議員と井上哲士参院議員が現地調査に入ったのは発生翌日の十月二十四日。二十五日には、内閣府にたいし、食料、飲料水、トイレ、毛布などの緊急確保とともに、政府災害対策本部の現地の体制強化を申し入れました。

 四、五両日には、志位和夫委員長、市田忠義書記局長が現地を見舞い、被災者や自治体の要望を聞くとともに、これまでに二十五の被災自治体に三千六百万円の義援金を届けました。

床上浸水に支援法適用

 台風・豪雨災害で調査に入ったのは、十月以降だけでも北海道、長野、京都、高知、岡山など十一道府県。新潟地震も含めて、現地調査は十月以降だけで二十回を超えました。

 内閣府は十月二十八日、床上浸水について被災者生活再建支援法の支援金の対象とする具体的な事例を示した通達を出しました。浸水や土砂災害などで家屋をやむを得ず解体する場合にも適用される道が開かれました。

 今月二日には、厚労省が、新潟県中越地震で半壊の被害を受けた住宅にたいし、災害救助法にもとづく応急修理として一世帯あたり最大五十一万九千円を限度に支給する制度を活用するよう促がす通知を出しました。自宅に戻って生活を一日も早く再建するために、日本共産党が繰り返し求めてきたものです。

 十月二十八日の衆院総務委員会では、塩川議員が、仮設住宅について、「被災した住居から遠く離れた場所ではなく、自宅の庭先への建設も検討するべきではないか」と質問したのにたいし、麻生太郎総務相は「被災者の要望にこたえられるように検討すべきだ」と答弁。厚労省の小島比登志社会・援護局長は「設置場所の選定は、市町村、県からの申し出があれば相談する」と答えました。

 この答弁を受けて、被災地の党地方議員が地元の元首長を通じて新潟県に確認したところ、県は「集落と町のほうが意見が一致をすれば(庭先に仮設住宅を建てても)構わない」と回答しています。

再建支援法の抜本改正求め

 被災者が元の生活を取り戻すためには住宅の再建が不可欠です。

 新潟県の泉田裕彦知事も「被災された住民がより早く生活を再建できる使途(自宅修理・生業再建等)に公費を使うべき」との「緊急要望」を出しています。

 志位委員長は五日の新潟県庁での記者会見で、「当面する避難生活への緊急の支援策とともに、住宅本体の再建のための公的支援――個人補償の実現が強く求められている」と強調し、被災者生活再建支援法の抜本改正に向け、全力を尽くす決意を表明しました。

 これに先立って、十月二十六日の衆院国土交通委員会では、穀田恵二議員が「国としてもいまこそ(住宅再建のための)個人補償に踏み切るべきではないか」と質問したのにたいし、北側一雄国交相は「私ももともとそういう問題意識はもっている」として「ケースによっては(個人補償を)検討しなくてはいけない」と答弁しています。

 日本共産党、民主党、社民党の野党三党は四日、住宅本体の再建も対象とする被災者支援法改正案を衆院に共同で提出しました。



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