日本共産党

2004年10月6日(水)「しんぶん赤旗」

こんなに違う労働時間

東芝に見る日本とドイツ(上)

職場問題研究チーム

同じグループ企業の中でも


表

 日本はよく“ルールなき資本主義”といわれます。それは、EU諸国と比べて働くルールが著しく立ち遅れていることにも示されています。ヨーロッパと日本の労働条件がいったいどれくらい違うのか。電機大手の東芝(親会社)とその子会社である東芝セミコンダクタ・ドイツ社(以下、ドイツ社)の労働時間を中心にみていくことにします。

 東芝は、国内を中心に人減らし「合理化」をすすめ、その一方で、グローバル企業として世界各国に進出・展開し、いまでは連結決算の対象企業は、国内二百三十五社、海外百四十八社を数えるまでになっています。

有力な成長株

 ドイツ社は、東芝が高い収益性を確保することができるとして重視している電子デバイス事業部門の主力会社であるセミコンダクター社(日本)の子会社です。同社は、東芝グループのなかでも成長株の有力企業です。

 その子会社であるドイツ社(ニーダザクセン州ブラウンシュバイク市)と日本の東芝の労働条件には、大きな違いが生まれています。東芝がEU諸国に進出すると、その子会社の労働条件は、EUがさだめる労働関係法令、指令やEU加盟各国の労働法制、さらには、労働協約によって労働条件が規定されることになるからです。

 どれくらい違うのでしょうか。ドイツ社の労働条件は、同社が所属する金属電機産業の使用者団体とIGメタル(金属産業労働組合)が締結したニーダザクセン地区の労働協約、日本は東芝と東芝労組が結んだ労働協約にもとづき、見ていきます。ドイツ社の労働協約は二〇〇二年時点のものだったので、東芝も〇二年度時点のもので比較しました。(表)

411時間も長く

 まず、所定労働時間です。東芝は一日七時間四十五分、週三十八時間四十五分です。年間所定労働時間は千八百六十・三時間になります。

 ドイツ社はどうでしょうか。ドイツ社は週三十五時間労働です。しかし、同社が有限会社という形態をとっていることもあり、実際の年間労働時間についての資料は残念ながら手元にありません。しかし、ドイツの産業別労働協約をみると、労働時間で先進的な役割を果たしているのがIGメタルですから、その労働協約が適用されているドイツ社の年間所定労働時間は、ドイツの平均所定労働時間より短くなることは間違いありません。そこで、ドイツ社の年間所定労働時間は、ドイツの平均と仮定することにします。最新統計(〇一年)によれば、ドイツの平均年間所定労働時間は千四百四十九時間です。

 年間所定労働時間だけを見ても、東芝の労働者は、ドイツ社より四百十一時間も長く働いていることになります。(つづく)



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