日本共産党

2004年10月5日(火)「しんぶん赤旗」

ポリオワクチン一斉接種へ

23カ国の子8千万人に


 アフリカ二十三カ国で八日から始まるポリオ生ワクチンのいっせい接種キャンペーンを前に二日、アフリカでのポリオまん延の中心地であるナイジェリア北部のカノで、オバサンジョ同国大統領、アフリカ連合(AU)委員会のコナレ委員長が出席してキャンペーン発足式が開かれました。


地図

 今回のいっせい接種キャンペーンは、西、中部アフリカとスーダンを含めた二十三カ国の五歳未満の子ども約八千万人を対象とするもので、単独の公衆衛生事業としては史上最大規模。五月に開かれたAUの保健相会議で実施が決まり、世界ポリオ根絶計画(世界保健機関=WHO、国連児童基金=ユニセフ、ロータリー・インターナショナル、米疾病予防センターなどで構成)が全面的に支援します。八日から十二日まで行われる第一次接種についで、年内には第二次接種が十一月十八日から予定されています。

 今回のいっせい接種は、昨年のナイジェリアの一部の州の宗教上の理由での接種活動停止で軌道をそれたポリオ根絶計画を再び軌道に乗せることを目標としたもの。世界ポリオ根絶計画は、来年二〇〇五年のポリオウイルス感染完全阻止、三年後のポリオ根絶宣言を目指しています。

 サハラ以南アフリカ諸国では二〇〇〇年から二〇〇一年にかけて行われた大規模な接種活動で、ナイジェリアとニジェールを除く地域でポリオ発症はみられなくなりましたが、昨年のナイジェリアでの接種活動停止によって、発症が抑えられていた十二カ国で感染が確認されました。今年に入ってアフリカでは六百五十八人の子どもがポリオによるまひ症状を示しています。



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