日本共産党

2004年9月15日(水)「しんぶん赤旗」

英国

“労働者への方策欠如”

労働組合会議大会 政府を批判


 【ブライトン=西尾正哉】英国の労働組合会議(TUC)の定期大会が十三日、英南部ブライトンで始まりました。大会は四日間の日程で、来年にも予想される総選挙に向けてTUCの要求、政策を練り上げるとともに、組織拡大の方針などを論議し決定します。

 TUCのバーバー書記長は基調報告で「論争的で不人気なイラクでの軍事行動だけでなく、(労働党政権の)二期目はより失望を感じさせるものとなっている」「働く人々への包括的な方策が欠如している」と指摘し、労働党政権を批判しました。

 書記長は「(労働党政権)一期目では最低賃金制の導入や労働組合の承認問題などでわれわれは協力した。しかし二期目は合意が確保されなかった。三期目に向けて変えなければならない」とのべ、労働党の政策に労働組合の要求を反映させることを強調しました。

 個別要求では、「欧州で最も労働時間が長く、休日は最も少ない」とし、長時間労働に言及。最大週四十八時間の労働時間を定めた欧州連合(EU)指令の「適用除外」を政府は支持しないように求めました。

 来賓あいさつしたブレア首相は、教育・医療予算を国民所得の増加と同じ比率で引き上げ、七十万人の子どもを貧困層から脱却させたことなどを自賛しました。

 ブレア首相は、「労働党政府は有給休暇を延長するだろう」とのべ、労働組合と合意した八日間の有給休暇増を労働党の次期選挙政策として盛り込むと言明しました。

 イラク戦争については「対テロ戦争で私が行ったことを謝罪することはできない」とのべました。

 英国で唯一のナショナル・センターのTUCには七十一組合(六百七十万人)が加盟。一八六八年創設で、今日では主要労組のほとんどが加入しています。TUC加盟組合の多くは労働党にも組織加盟しています。



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