日本共産党

2004年9月9日(木)「しんぶん赤旗」

オリックス近鉄の合併

オーナー会議 承認強行

来季はパ5球団・2リーグ


 プロ野球のオーナー会議は八日、東京都内のホテルで開かれ、オリックスと近鉄に続く二組目の球団合併(ロッテとダイエー)については「進展がみられない」(西武・堤オーナー)として、来季はパ・リーグ五チーム、セ・リーグ六チームの二リーグ制で行うことを決めました。

 オリックスと近鉄の合併は、棄権した広島、合併する当該二球団を除く九球団の賛成で承認しました。また、二十九日に臨時オーナー会議を開き来季からのセ、パ交流試合実施を前提に協議することになりました。

 合併問題では、労働組合・日本プロ野球選手会(古田敦也会長=ヤクルト)が一年間の凍結を求めており、九日から球団側と交渉します。

 同日、東京高裁(原田和徳裁判長)は、球団合併をめぐり選手会労組が日本プロフェッショナル野球組織(NPB)との団体交渉を認めるよう求めた仮処分申し立てを棄却しましたが、NPBに対して「(選手会との)誠実な交渉義務を尽くさねば不当労働行為にもなる」と警告しました。

 同高裁は選手会の団体交渉権を認めたうえで、両球団の合併(統合)は労働条件を左右する部分があり、「球団側は団交に応じる義務がある」と指摘。NPBがこの判断を尊重すれば九日からの交渉で実質的な団交が期待できるとしています。さらに、「今後、誠実に交渉しなければプロ野球に対する国民の信頼を失いかねない」とNPBに異例の注文をつけました。


残念な結果だ

 労組日本プロ野球選手会・古田敦也会長(ヤクルト捕手) 残念な結果だ。百二十二万人の署名を届けたし、それをご覧になっての結果だから。将来的なことを考えると簡単に引いちゃいけない。

違法性感じる

 労組日本プロ野球選手会・松原徹事務局長 経営面でわれわれが言えない部分もある。しかし(オリックスと近鉄)統合で労働条件に影響が出るのは明らかで、そこをきちんと交渉しないまま統合を一方的に決めることに違法性を感じる。



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