日本共産党

2004年9月2日(木)「しんぶん赤旗」

44の審議会 引上げ答申

地域別最低賃金

全国で「低すぎる」の声あがる


 パートやアルバイトの賃金に大きな影響を与える地域別最低賃金。この最低賃金額を決める各都道府県の地方最低賃金審議会のうち、今年度は四十四の審議会が一、二円の引き上げを答申しました。昨年は五県が一円を引き上げただけだったのと比べ、大きな前進。「地域別最低賃金の、現行水準はあまりに低すぎる」との声が全国でまきおこった結果です。


最賃生活体験

写真

最低賃金の引き上げを求めて664分間の座り込みをおこなう組合員たち=6月22日、東京・厚労省前

 「満足できる数字ではありませんが、それでも一円引き上がったのは本当にうれしい」―。北海道の道労連青年協議会の出口憲次事務局長が顔をほころばせます。地域別最低賃金額の目安をだす中央最低賃金審議会は三年連続で「据え置き」を答申していましたが、北海道の審議会は一円引き上げを答申しました。北海道では、昨年も一昨年もゼロ答申でした。

地域別最低賃金表

 ことし、青年協議会は初めての最低賃金生活の体験運動にとりくみました。「初任給から昇給していない」「私はむしろ下がった」などの声があがる青年たち。議論するなかで、「賃金底上げのため、最低賃金引き上げにとりくもう」「それじゃあまず最低賃金がどんなものか実感しよう」と話がはずみ、最賃生活を二十六人が体験することに。「最低賃金ヒキアゲルンジャー」と命名しました。

 出口事務局長も夫婦で参加しましたが、「体験中はあまりにひどい暮らしで夫婦げんかが絶えなかった」と振り返ります。地元紙のほか、地元テレビ局も密着取材し、ニュースで特集されました。また道労連などの働きかけで、道内十二市二十四町村で最低賃金引き上げを求める意見書が可決されました。

今年は27地方

 全国で青年を中心にした最賃体験運動は、昨年は六地方でしかとりくまれませんでしたが、ことしは二十七地方で、五百人を超える参加者でおこなわれました。事業所への訪問活動、自治体決議や審議会の要請などの運動が各地でとりくまれました。

 中央行動では、全労連(全国労働組合総連合)が三次にわたる「最賃デー」を展開。六月には、公務労組連絡会と連動したとりくみがおこなわれ、民間と公務労働者一千人がともに最賃引き上げを求めました。昨年に引き続いて、地域別最賃の平均額六百六十四円にちなんだ六百六十四分間の座り込みが厚労省前でとりくまれました。

 岡山県労会議では、最賃体験に過去最高の六十七人が挑戦。地元テレビ局が体験中に三回にわたって報道し、三十分の特別番組も企画されました。

 福島県労連では、自治体要請に力を入れ、最賃引き上げを求める意見書が県議会と三十一市町村で採択されました。

 二円を引き上げた宮城県では、地方最賃審議会委員の公正任命を求める運動とあわせ、要請行動や街頭宣伝をくりひろげてきました。こうしたなか、最賃審議会のなかでも「宮城県の経済力からすればあまりに金額が低すぎる」との意見がだされ、宮城県の労働局も経済実態からすれば八円は低いと確認しました。

 宮城県労連の高橋正利事務局長は、「宮城県は経済実態にふさわしい引き上げをずっと怠ってきたが、八円の格差があると認めさせることができました。最賃生活体験を長年にわたって続け、審議会で体験者の意見陳述をするという粘り強い運動が実ったと思います。この世論をさらにひろげていきたい」と語っていました。



もどる
「戻る」ボタンが機能しない場合は、ブラウザの機能をご使用ください。

日本共産党ホームへ「しんぶん赤旗」へ


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp