2004年8月28日(土)「しんぶん赤旗」
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佐賀地裁の諫早湾干拓事業工事差し止め仮処分決定をうけ、「よみがえれ!有明海訴訟」原告団・弁護団は二十七日、東京・農水省を訪れ、同省が仮処分に異議申し立ての方針を示していることにきびしく抗議しました。
馬奈木昭雄弁護団長は「細田官房長官の二十六日の会見のほかに、農水省が異議を申し立てると報道されているが、どこでどういう検討があったのか、短時間でそのような判断を下すのは、省内で佐賀地裁の決定を踏まえ諫早湾干拓事業への反省と真剣な検討がされたとは思えない」と追及。決定を下す前に諫早湾干拓事業の責任ある立場の亀井善之農水相との話し合いを強く要請しました。
応待した同省農村振興局の南部明弘整備部長は「異議申し立ては、有力な選択肢と考えている」と答え、「大臣に話し合いの意向を伝え、回答する」と約束しました。
交渉には、弁護団の代表と佐賀、熊本、福岡、長崎各県の原告の漁民ら約二十人が参加。「農水省は不誠実だ」「なぜ、責任ある大臣、局長が話し合いの場にでてこないのか」などの怒りの声もあがりました。