日本共産党

2004年7月26日(月)「しんぶん赤旗」

豪雨被災地 産業に打撃

機械も糸も水没 ついに自殺者

民宿も水田も泥


 新潟、福井を襲った水害は、地場産業や農業など産業に深刻な被害を与えています。

新潟

 豪雨水害で大きな被害を出した新潟県見附市は、紳士用セーターで全国シェアの30%を占めるなど全国有数のニット産業の集積地です。

 見附ニット工業共同組合(編み機)では、非組合員も含めると市内の二十一社が被災。約二百五十台の編み機が水につかりました。被害額は半分ほど調査した時点ですでに約六億円。さらにふくらむ見込みです。

 編み機は修理ですめば一台約五十万円。新しく購入となると一台約一千万円もします。

 自宅と工場が五十センチの床上浸水の被害にあった同市熱田町のオガワメリヤスでは、編み機十六台すべてのコントローラー部が水没。現在、ようやく修理した一台が動いています。

 小川みちさん(55)は「元請けから毎日二回も三回も機械が動いたかと電話が来る。気ばかりもめるが機械が動かんばどうしようもない。とにかく早く一台でも二台でも機械が動いてほしい。夫も資金繰りに走り回っていますが、頑張って早く仕事を再開したい」と話します。

 見附民主商工会の小林実会長(48)は、「人生最大の雨でした。トラック五台を駄目にした人もいます。ただでさえ不況の中で、商品や機械が水につかり、納期に追われる中で、大変だけではすまない。これからが本当に大変です。民商では被災者を勇気付けたいと訪問しているところです」。 水害から十日たった二十三日、水害の被害を受けた五十一歳のニット関係業者の男性が自殺していることが明らかになりました。

 男性を知る人は、「仕事一筋の人でした。在庫の糸がぬれてしまってといっていましたが、そんなに悩んでいたなんて」といいます。

 見附ニット工業共同組合主査の土田秀男さん(60)は、「下請けさんのなかには、もともとの借金がある人も多い。機械が駄目になれば、廃業の人も出るだろう。銀行は貸してくれないだろう。市は営業再開のために融資枠の拡大や、融資を一本化して上乗せするなど、当面の運転資金を確保してほしい。もう自殺者は生んでほしくない」と語ります。

福井

 福井豪雨は農業にも打撃を与えています。

 美山町の水田は作付面積の74%が冠水しました(二十四日午前九時現在、県農林水産部発表)。

 越前美山農業協同組合本所の伊阪民裕参事理事は、「ハナエチゼン(早稲)は花が咲いていて受粉するころでしたが、泥をかぶったものはダメでしょう。コシヒカリ(晩稲)は花が咲いていませんが、用水が泥で埋まっており、水が供給されません。泥が乾けばやがて枯れてしまいます」と語ります。

 美山町小宇坂島の水田はまるで造成した土地みたいに泥で埋まっています。隣の小宇坂の水田には濁流が運んできた流木が散在します。被害にあった男性は「このぶんだと来年も無理ではないか」と不安げに語ります。同集落は道路が開通し、電気、水道が使えるようになりました。男性は言います。「いまお願いしたいのは用水の復旧です。この辺りは生活、防火、農業の三つを兼ねているんです」


共産党、救援に奮闘

住民要望聞き要請

 日本共産党新潟県委員会は、十三日の水害発生後ただちに、小日向昭一県委員長を責任者とする対策本部を設置しました。十四日には国会調査団と被災地を見舞い視察。被災地の各市町村議員も、住民を見舞い、要望を聞き行政にたびたび要請しています。

 その結果、最大の問題であるゴミ・廃棄物処理では、業者の引き取りが義務づけられている家電四品目を粗大ゴミ扱いにして、収集の迅速化をはからせました。

 大量に残された家庭の泥撤去(中之島町)や、小路の粗大ゴミ撤去(三条市)を行政に要請しました。

 また、中之島町では、町内の水田の三分の一・千ヘクタールが冠水したことを、党国会調査団がいち早く県に知らせ排水ポンプの増強を要請。ポンプ車が二台から十一台に増強され、三日間くらいでほとんど水田の排水が実現できました。

 業者の緊急対策では、県商工団体連合会とともに県に相談窓口の設置を要請し実現しました。

 このほか、党独自に一人ぐらしのお年寄りや高齢者世帯中心の救援ボランティアを募り、二十五日までに県内外の約二百人のボランティアが救援にあたりました。


もどる
「戻る」ボタンが機能しない場合は、ブラウザの機能をご使用ください。

日本共産党ホームへ「しんぶん赤旗」へ


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp