日本共産党

2004年7月26日(月)「しんぶん赤旗」

政府審議会

4人に1人が兼職

財界役員も四つかけもち

最高報酬は月額131万円


図

 政府の各種審議会で二つ以上兼職している委員が、十二省庁所管の委員約千七百六十人(定数の合計)中のべ四百四十人おり、四人に一人にのぼることが、日本共産党の小池晃政策委員長・参院議員に各省庁が提出した資料からわかりました(表参照)。「国民各層の意見・要望を行政に反映させる」という審議会設置の目的から大きく逸脱している実態が浮き彫りになりました。

 省庁別に見ると、兼職委員がもっとも多いのは、経産省の八十三人で、内閣府の七十四人、厚労省の六十人と続いています。兼職委員の割合では、防衛庁が三十五人中十五人で42・9%、次いで内閣府が百八十八人中七十四人で39・4%などとなっています。

 審議会別に見ると、もっとも兼職委員が多いのは、経済および産業に関する事項について議論する産業構造審議会(経産省所管)で、委員二十七人中十九人(70・4%)が兼職委員です。兼職先は、中央教育審議会、社会保障審議会、財政制度等審議会など、各省庁の主要審議会にわたっています。

 三つ以上兼職している委員は百六十六人で、全体の9・4%にのぼります。うち四つ以上は四十五人もいました。最も多いのは、中央教育審議会副会長として教育基本法「改正」を推進している木村孟大学評価・学位授与機構長などの五つでした。

 木村氏は、中教審のほか国立大学法人評価委員会、産業構造審議会、経産省独立行政法人評価委員会(委員長)、国交省独立行政法人評価委員会(委員長)の委員を兼ねています。「審議会等の運営に関する指針」(一九九九年四月閣議決定)では、兼職は一人の委員につき三つ、特段の事情がある場合でも四つを上限としています。

 財界代表では、奥田碩日本経団連会長(トヨタ自動車会長)が産業構造審議会(会長)、交通政策審議会や社会保障審議会など四つの審議会と経済財政諮問会議(首相の諮問機関)の委員を兼任。森下洋一同税制委員会委員長(松下電器産業会長)も社会資本整備審議会や郵政行政審議会など四つの審議会委員を兼ねています。

 全省庁の審議会予算(今年度)の委員報酬額の合計は、十一億六千四百万円以上にのぼりました。委員の最高報酬額は、宇宙開発委員会(文科省所管)会長の月額百三十一万七千円です。兼職が多いほど受け取る報酬も当然増えることになり、この面からも兼職委員の見直しが急務となっています。


構成・運営を公正・民主的に

小池晃党政策委員長の話

 審議会は、国民各層の意見を反映し、公正で民主的な行政運営を確保していくうえで重要な役割をになっており、その構成は国民各層の意見が公正かつ総合的に反映されるようにしなければなりません。全審議会委員の四分の一が兼職委員で占められていることは、それだけ国民の多様な意見の反映が妨げられていることであり、直ちに見直すべきです。

 審議会や調査会などは、過重な比率を占めている財界・大企業の代表によって支配されていることや、行政当局に支配され自主性・独立性が確保されていないこと、運営においても公開の原則が貫かれていないことなど問題点を抱えており、国民本位に改革することが急務になっています。

 日本共産党は、審議会に国民各層の意見を公正かつ総合的に反映させるために、大企業や業界団体の代表が審議会委員の三分の一をこえてはならないとすることや、運営において公開の原則を守り、報酬についても適切な水準にすることなどを定めた「審議会通則法案」を一九九七年に衆院に提出するなど、民主的改革を求めてきました。今回の調査で明らかになった実態とあわせて、審議会の構成・運営を公正かつ民主的なものにするよう求めていきたいと思います。


 審議会 国民の意見を行政や政策立案などに反映させるためとして、行政機関に付属して設置される合議制の諮問機関。審議会のほかに委員会、協議会などの名称でよばれます。法律にもとづいて設置される公的諮問機関(審議会など)の答申には法的拘束力はありませんが、政府はそれを尊重する義務を負います。


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