日本共産党

2004年6月17日(木)「しんぶん赤旗」

自動車事前審査強めよ

三菱問題

穀田議員、国交省に迫る


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質問する穀田議員=16日、衆院国交委

 “走る凶器”欠陥車をユーザーに販売することこそ重大問題だ――。日本共産党の穀田恵二国対委員長は十六日の衆院国土交通委員会で、三菱自動車の悪質な欠陥隠しを教訓に自動車の事前審査体制の強化が必要だと迫りました。

 国土交通省は、穀田氏の求めに応じ重大事故につながる部位のリコール届け出件数を発表。二〇〇三年度は、走行不能二十二件、制動低下六件、火災一件の計二十九件で全体の二割(七十五万八千台)を占めることがわかりました。

 自動車の事前審査には保安基準への適合をみる「型式認証制度」があります。現状は、メーカー提出の書類審査と装置検査で、個々の部品は検査されません。

 そのため三菱は、車輪と車軸をつなぐハブやクラッチ系統部品の欠陥をリコール(回収・無償修理)せず、ひそかに設計変更を繰り返し「ヤミ改修」していました。

 穀田氏は「リコールの届け出は三菱以外のメーカーでもある。重大事故に直結する重要な部品の欠陥もたくさんある。リコールで得た重要部品についての貴重な情報を新規申請車両について生かし慎重審査すべきだ」と要求。石原伸晃国交相は「不具合情報を型式認証に有効活用し、事故への積極的な安全対策を強化していきたい」と答弁しました。

 穀田氏は人命より目先の利益に走る大企業犯罪は「企業任せではなくならない」と主張。EU(欧州連合)が政府主導で、企業に社会的責任を求めている例などを挙げ、行政としての独自ガイドラインの作成などを提案しました。


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