2004年6月16日(水)「しんぶん赤旗」
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農家の男性 百姓は何をやっても報われない世の中だよ。
カタ郎 農業は国づくりの土台なのに、今の政治には農業を支え、育てる姿勢がありません。日本の食料自給率はカロリーベースで40%です。
男性 国民の食料の六割も外国に頼るなんて先進国にないんじゃないかなあ。
カタ郎 そうなんです。イギリスでは一九六〇年代に40%台になりましたが、国をあげての対策で八〇年代の早い時期に70%台に回復し、いまでもその状態が続いているんですよ。ところが自民・公明政権は何も手を打たない。大企業や大銀行が傾いたら何十兆円も平気でつぎこむのに、ひどいと思いませんか。
男性 本当だね。コメを一生懸命作ったって価格がどんどん下がる。息子に継がせる気にもならないよ。
カタ郎 国が農政に冷たいのは、顔が財界の方を向いているからです。「家族農家、規模の小さい農家に税金を使うのはムダだ」という財界の意見書どおりに大規模農家(四ヘクタール以上の水田、北海道では十ヘクタール以上)しか援助しない方針なんです。これでは、百七十万の稲作農家のうち八万程度しか所得保障を受けられなくなります。
男性 それはわかった。では日本共産党は、どうしようというんだい。
カタ郎 日本共産党は、食料自給率を早めに50%台に回復することを目標に、農産物の価格や農家の所得を保障すべきだと考えています。ドイツでは農業予算の74%、フランス72%、イギリス67%を価格・所得保障に充てています。日本はわずか32%にすぎません。ここをヨーロッパ並みにし、日本の条件にあった家族経営を守ります。