2004年6月11日(金)「しんぶん赤旗」
 干潟保全法案を川村参院事務総長（右）に提出する左から八田議員、岩佐議員〜＝10日、国会内 |
日本共産党国会議員団の干潟・湿地チームの岩佐恵美、八田ひろ子両参院議員は十日、干潟海域の破壊を食い止め、その保全と復元をはかることを目的とする「干潟海域の保全等に関する法律案」を参議院に提出しました。
干潟は海の環境を浄化し、多様な生物を育むとともに、渡り鳥の中継地としても保全は国際的責務にもなっています。
日本沿岸では二十世紀の後半に開発によって四割もの干潟が喪失。さらに小泉内閣は諫早干拓事業や沖縄本島最大の泡瀬干潟の埋め立てなどを強行しようとしています。
法案は､｢保全区域｣を指定し、埋め立てや工作物の設置などを禁止する▽進行中の事業でも中止させることができる▽区域指定前でも事業の事前届け出を義務付け▽環境大臣や知事が保全計画をたて、規制や保全事業をおこなう▽干潟に復元させる｢復元区域｣を定め､復元事業を実施する―などを規定しています。
保全区域や復元区域の指定には住民などの意見を反映させることや、保全区域ごとに「協議会」を設置し、住民や非政府組織・非営利法人、学識経験者が保全計画の策定などに参加できることを盛り込んでいます。
記者会見した岩佐氏は「一度破壊されれば回復は極めて困難であり、いま止めなければ手遅れになります。環境団体とも協力して制定を求めていきたい」とのべました。
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