日本共産党

2004年6月11日(金)「しんぶん赤旗」

日本共産党が年金改悪廃止法案

参院選後提出 国民的討論よびかけ

小池、穀田両氏が会見


 日本共産党の小池晃政策委員長と穀田恵二国対委員長は十日、国会内で記者会見し、「年金大改悪法の実施を中止し、だれもが納得できる年金制度をつくるための国民的討論を呼びかけます」とした参院選政策の追加文書を発表しました。そのなかで自民、公明が強行した年金改悪法を廃止する法案を参院選後の国会に提出することを明らかにしました。

 小池氏は、参院選後になるのは「法律が通った国会では廃止法案を出せない『一事不再議』原則がある」ためと説明。さらに、国民の七割の反対を押し切って成立させたとたんに坂口厚労相が早くも見直しを言い出したり、出生率の下方修正が報道されるなど「成立直後から破たんに直面している。実施すればするほど年金制度の崩壊につながる。このまま実施させるわけにいかない」と強調。「参院選で悪法の成立に手を貸した勢力に厳しい審判を下し、『年金改悪法廃止法案』を参院選後の国会に提出して悪法の実施を中止する措置をとりながら、広く国民的な討論を進めたい。日本共産党の躍進で最低保障年金制度を実現させて本当の年金改革を、と訴えていきたい」とのべました。



年金大改悪法の実施を中止し、だれも
が納得できる年金制度をつくるための
国民的討論を呼びかけます

 一、自民・公明両党が六月五日に強行成立させた年金関連法は、日本共産党の国会での追及が明らかにしたように、保険料の上限のない引き上げと、憲法が保障する国民の「生存権」を破壊する給付水準の引き下げを内容とする、年金史上最悪の大改悪法でした。これが実施されれば、国民のくらしと日本経済に破壊的な影響をおよぼすことは必至です。このような悪法を、国会のルールを乱暴に踏みにじって押し切ったことは絶対に許せません。

 一、日本共産党は、この悪法の実施をやめさせるために、参院選後の国会に「国民年金法等の一部を改正する法律を廃止する法律案」を提出します。この法案は、内容を、「こんどの国会で改悪された部分を廃止する」という一点にしぼったものです。

 一、国民のだれもが納得できる年金制度をつくるためには、悪法の実施を中止する措置をとりながら、広く国民的討論をすすめ、国民の意思を生かした国会審議をすすめることが必要です。

 日本共産党は、国民の「生存権」を保障する見地に立って、老後の生活を支えるために、全額を国の負担でまかなう「最低保障年金制度」の実現を提案しています。私たちは、この提案こそ、国民の願いにかなう真の年金改革だと確信しています。

 一、目前にせまった参院選で、悪法の成立を推進した諸党にきびしい審判を下すとともに、日本共産党の躍進にみなさんの力をお貸し下さいますよう、心からお願いします。

国民年金法等の一部を改正する法律を廃止する法律案要綱

 一 国民年金法等の一部を改正する法律は、廃止するものとすること。

 二 この法律は、公布の日から施行するものとすること。

 三 その他所要の規定の整備を行うものとすること。



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