日本共産党

2004年5月19日(水)「しんぶん赤旗」

ハンナン牛肉偽装

正式な手続き欠く焼却処分

参院委で紙議員 農水省の責任ただす


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質問する紙智子議員=18日、参院農水委

 牛肉偽装事件で逮捕された浅田満容疑者が会長の大手食肉グループ「ハンナン」などから国が買い取った牛肉は正式な手続きもへずに焼却処分された――。日本共産党の紙智子議員は十八日の参院農林水産委員会で偽装牛肉の焼却処分問題で農水省の責任をただしました。

 〇一年十月に始まった国の国産牛買い取り事業で、全国同和食肉事業協同組合連合会(全同食)から申請された牛肉の焼却処分申請計画が提出されたのは〇二年一月八日。農水省がこの文書を受け取ったのは一月十五日、承認通知は二月二十六日でしたが、焼却はすでに一月十一日から始まっていました。白須敏朗生産局長は承認の前に「前着工届を出した」と弁明しました。

 紙氏は、「処分要綱に基づく正式な手続きを欠いた焼却であった」と指摘するとともに、十一日の焼却の際、処理場に農水省職員一人が立ち会っていることや、一月中に全国で焼却された肉の92%が浅田容疑者関連の団体分であることなども示し、「農水省の中で特別に重く見る関係があったと見ざるをえない」と追及しました。

 亀井善之農水相は、「事業が悪用されたことは残念」とのべましたが、責任の所在は明らかにしませんでした。


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