日本共産党

2004年5月18日(火)「しんぶん赤旗」

財政審建議

当然必要な社会保障費さえ削減


 解説 「自然増を放置することは許されない」―。社会保障費の伸びを目の敵にしたかのような財政制度等審議会の建議。社会保障関係費は、現行の制度に変更がなければ、高齢者の増加とともに自然に増加していきます。「自然増」を敵視する建議は、これを抑えるために、社会保障「改悪」をさらにすすめるという宣言です。

 政府はすでに、二〇〇四年度予算でも、年金給付額の削減などで、「自然増分」約九千百億円を、八千六十三億円まで圧縮しています。建議は、連続的に国民に痛みを押し付ける小泉「構造改革」にいっそう拍車をかけよ、というものです。

 その後に何がくるのか。西室泰三財政制度分科会長は「〇七年度の税制の大改革を前提に、〇六年までに社会保障全体を見直し、財政と税制を全体的に見とおした上で、何ができるのか解決策を出していく」とのべました。

 自民、公明、民主の各党は〇七年度からの消費税増税を打ち出しています。社会保障費を抑制した後の「解決策」には消費税増税も含まれていることは明らかです。

 山田英明記者


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