日本共産党

2004年5月17日(月)「しんぶん赤旗」

今週の国会

年金、参院委で審議入り

与党、民主 有事法案 衆院通過狙う


 年金改悪法案は、十八日の参院厚生労働委員会で審議入りします。小泉純一郎首相が出席し(テレビ放映)、日本共産党から小池晃政策委員長が質問に立ちます。

 政府案をめぐって、保険料の上限を固定し、給付水準は現役世代賃金の50%を維持――とした二枚看板がごまかしだったことが、十二日の参院本会議で日本共産党の追及で明らかになりました。

 しかし、小泉首相は十三日、公明党の神崎武法代表との会談で「年金改革を推進することが大事だ。政府与党の責任でやる必要がある」とのべ、年金改悪法案の今国会成立を改めて確認。政府の言い分の土台が崩れてもあくまで悪法を押し通す姿勢です。与党は委員会質疑が始まる前の理事会協議で早くも公聴会の日程を決めるよう求めてきています。

 国会議員の国民年金の未納問題では、二人の厚生労働副大臣(森英介、谷畑孝両衆院議員、いずれも自民)の未納発覚も加わり、国民への誠実な説明と対処が避けられなくなっています。

 ところが小泉首相は十三日、安倍晋三幹事長と会談し、「各議員の見識に任せる」として自民党議員の非公開を改めて確認。あくまで国民に事実を隠し続けようとしています。

 こうした姿勢にマスコミでも「年金法案は出直すしかない。そうでなければ筋が通らない」(「毎日」)「年金論議は一からやり直す局面だ」(「東京」)との声が上がっています。

 米軍の戦争に自衛隊と自治体、国民を動員する有事関連法案は、自民、公明と民主が十九日にも衆院有事特別委員会での採決と翌二十日の本会議可決をねらっています。日本の進路にかかわる重大問題なのに公聴会も開かれていません。

 しかも、民主党が「修正」案を提出したのを受けて、自民、公明と民主は十九日に「共同修正」案を提出することになっています。「修正」案は、テロなども「有事対応」に組み込むもので、法案の性格を大きく変えるものです。徹底審議こそ必要で、委員会採決・衆院通過など許されません。

 小泉「改革」路線の“目玉”とされる道路公団民営化法案は、十八日から参院国土交通委員会で審議が始まります。

 担当大臣の石原伸晃国土交通相が、日歯連(日本歯科医師連盟)から四千万円の「迂回(うかい)献金」を受けていた疑惑が浮上。ムダな道路建設を続ける一方で、四十兆円の借金を国民に押し付ける法案の問題点とともに、石原氏をめぐる疑惑解明も焦点になっています。


もどる
「戻る」ボタンが機能しない場合は、ブラウザの機能をご使用ください。

日本共産党ホームへ「しんぶん赤旗」へ


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp