日本共産党

2004年5月15日(土)「しんぶん赤旗」

参院選勝利へ

全国都道府県委員長会議開く

市田書記局長が報告


 日本共産党の全国都道府県委員長会議が十四日、党本部で開かれ、参院選(六月二十四日公示・七月十一日投票予定)まで二カ月を切り参院選がたたかわれている五月に、党活動の全体を飛躍させるための意思統一をおこないました。


年金問題をどうとらえるか

不破議長が解明

写真
全国都道府県委員長会議で発言する不破哲三議長=14日、党本部

 会議では冒頭、市田忠義書記局長が情勢の焦点になっている年金問題で攻勢的に日本共産党の前進の意義を訴えることの重要性を強調するとともに、党活動について、第二十三回党大会以降つくりだしてきた党内の変化、党活動の前進面に確信をもつ大切さを指摘。この五月に、パンフレット『こんにちは日本共産党です』を一気に配布し、対話・支持拡大を飛躍させ、読者三割増はじめ党勢拡大の連続前進のために力をつくそうと訴えました。

 つづいて不破哲三議長が、年金問題にしぼって補足的な発言をおこないました。

 このなかで、不破議長は、国会議員の未納問題というのは、全政党がいわば“不意打ち”で取り組まざるをえなくなった問題だったが、それへの取り組みを通じて、すべての政党が一つの国民的な点検を受けるという意義をもったと指摘。「日本共産党にも一人の未納者が明らかになったことは残念なことだが、それに気を落とすのではなく、国民的な点検の結果が何を示しているかを冷静にとらえ、この問題に積極的に対応してゆくことが重要だ」と強調しました。

 その内容として、不破議長があげたのは、次の三つの点です。

*  *

 第一。日本共産党の国会議員団が自主的な相互点検をおこない、その結果をすべて国民に公開するという点で、全政党の先頭に立ったこと。

 日本共産党が納入・未納の全議員調査を公表したのは五月六日でした。他党は、社民党・五月十日、公明党・五月十二日、民主党・五月十三日で、自民党は、全議員調査を拒否しつづけています。

*  *

 第二。未納の実態でも、日本共産党がもっとも健全性の度合いの高い政党であることが、明らかになったこと。

 〔未納議員の比重〕日本共産党は、衆参議員二十九人のうち一人で3・4%です。他党は、自民党は公表に応じた議員二百八十六人のうち六十一人で21・3%、公明党は議員五十七人のうち十四人で24・6%、民主党は議員二百四十四人のうち三十三人で13・5%、社民党は議員十一人のうち一人で9・1%です。

 〔中心幹部の状況〕日本共産党の場合には、過去にさかのぼっても、党の三役あるいは四役など、党の中心幹部に未納議員は一人もいません。他党の場合には、自民党は、現役の閣僚にくわえて、元首相や元幹事長、公明党は現役の三役の全員、民主党は、現役の代表・副代表・最高顧問に前代表、社民党は前党首という具合に、党の中心幹部が未納議員に名を連ねています。

*  *

 第三。この問題への対応にあたって、日本共産党は、誠実に自己点検して真実を調査し、その結果を誠実に国民の前に明らかにするという態度で、終始対応しました。

 これにたいし、他党の多くは、党略を第一にして、事実の公開を遅らせたり回避したりしました。とくに、与党の場合には、年金大改悪の成立を最優先させ、委員会や本会議の採決までは事実をひたかくしにし、採決がすんでから公表するという無法な党利党略で一貫していました。この種の党略は、「三党合意」に応じた民主党にも共通するものです。

 不破議長は、この三つの点をしっかり踏まえ、一人であっても未納議員を出したことについては、党としての反省を明確にしながら、「国民的な点検のなかで明らかになった日本共産党の姿を、国民のあいだで大いに語ろう」と呼びかけました。

 つづいて、不破議長は、未納問題で事実をかくす自民・公明の態度は、年金大改悪の内容そのものにも表れていると指摘。五月十二日の小池質問で明らかになった政府・与党の二つのゴマカシをとりあげ、政府が衆院段階ではこの重大な事実を隠したまま、採決を強行したこと、マスコミを含め、「国民を目隠ししたまま、悪法を通すのか」という怒りの声がひろがっていることを紹介、「この問題を浮き彫りにし、国民世論に逆らった成立強行の企てを打ち砕くことが、参院段階の焦点。『三党合意』に反対したわが党こそ、この追及が本当にできる」と強調しました。

 最後に、不破議長は、“動乱”の様相を呈してきた政治状況にも触れながら、「情勢がこれだけ沸き立っているときに、党大会以来の前進の勢いを失速させるようなことがあったら、国民にたいし、歴史にたいして、日本共産党の責任が問われる。いまこそ、すべての党機関が、選挙勝利にむけての指導性を、知恵と力をつくして発揮すべきときだ」と力強く訴え、発言を結びました。


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