日本共産党

2004年4月19日(月)「しんぶん赤旗」

静岡・ネッスル

団交拒否は不当

県地労委が救済命令


 食品多国籍企業ネスレの日本本社「ネスレジャパンホールディング」(茨城県、ホセ・ロペス・バルガス代表取締役社長)が、ネッスル日本労働組合島田支部(堀住嘉久次執行委員長)との団体交渉条件を制限し拒否したのは不当労働行為にあたるとして、静岡県地方労働委員会は十六日、同社に団交に応じるよう命令を出しました。

 島田支部は、ネッスル日本労組五支部の一つで静岡県島田市の工場の従業員でつくる労組です。

 命令書は、同社に対し、(1)速やかに島田工場内で団交に応じる(2)団体交渉申し入れ書に基づき誠実に応じる(3)文書で島田工場の従業員と同社との間の雇用関係を具体的に説明する(4)謝罪文を手渡す―を命令しています。

 同社は支部団交拒否を不当労働行為と断じた一九九五年の最高裁判決に従わず、組合本部と全国五支部の要求を一括議題とする団交として開催場所を神戸市内、組合側出席者を五人以内とするなど一方的な交渉条件を提示。これをたてに団交を拒否し続けたことから〇二年九月、島田支部は県地労委に救済を申し立てていました。

 また〇三年四月の追加申し立てでは、〇一年の会社分割後、同社が、使用者側のだれが団交応諾義務を負うのかなど責任者を明示しないために組合活動が妨げられているとして雇用関係の説明、謝罪文の掲示などを求めていました。

 堀住執行委員長は「ネスレ社では二十年以上も『労働条件は労使が対等な立場で決定すべき』だという法の原則が守られていません。会社に対し一日も早い正常な労使関係の実現を求めていきたい」と話しています。


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