日本共産党

2004年3月10日(水)「しんぶん赤旗」

国際婦人デー

各国で多彩に


 八日の国際婦人デーにあわせ、世界各地で女性たちが暮らしと権利、平和に根ざした要求をかかげて多彩な行動を繰り広げました。

「兵士たちを帰せ」

◇アメリカ

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ワシントン市内でデモ行進=7日、(浜谷浩司撮影)

 【ワシントン=浜谷浩司】「イラクの、そして世界各地の女性たちとの連帯」を合言葉に、国際婦人デーに合わせて七日、ピンク色の女性の隊列がホワイトハウス周辺をデモ行進しました。

 初夏を思わせる陽気。青空に映える“ピンクのスリップ”。ブッシュ大統領に「突きつけよう」の声に、脇を走る車からはクラクションや拍手が。

 「ピンク・スリップ(紙切れ)は、米国では『解雇通知』のことなの」。いぶかる外国人観光客に、参加した女性が説明します。

 「兵士たちを帰せ。今すぐに」――ホワイトハウス前の公園に到着した女性たちが、ひときわ高い喚声をあげます。

 「イラク人が死に、アメリカ兵が死に…。状況は悪くなっています」。ハンドマイクを持つ手が、次々に代わります。

 「ベクテル(建設)にハリバートン(エネルギー)。ブッシュ政権の身内企業は大もうけ。それは私たちの税金と、イラク国民の石油なのです」

 「ブッシュが押し付けた主権移譲計画は失敗しました。イラク国民にとって、民主主義ではなかったから」

 女性団体「コード・ピンク」(米政府が出す『テロ警戒レベル』の色をもじって命名)の創立者の一人、メディナ・ベンジャミンさん。平和、女性団体を率いて、この一年に四回イラクを訪ねた、彼女が言います。

 「イラク女性の状況は悪化しています。経済破たんで仕事はない。イスラム原理主義が強まって、ベールを着けなければならない。女性は60%も占めるのに、政治参加はまったく限られています」

 米軍のイラク侵攻開始からまもなく一年。次の日曜にも、別の全国団体がワシントンでデモを予定しています。そして二十日にはニューヨークの集会に向け、ワシントンからもバスが走ります。

「洗濯物干し」行動で

◇ドイツ

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ハッケシャーマルクト広場で被害者の訴えを書いたTシャツを展示する「洗濯物干し」行動(8日、ベルリン)=片岡正明撮影

 【ベルリン=片岡正明】国際婦人デーの八日、ベルリンでは中心部のハッケシャーマルクト広場で女性への性的暴力・家庭内暴力からの救済、男女平等を訴える催しがおこなわれました。

 目を引いたのは、長い洗濯ひもに、百枚以上のTシャツをつるした「洗濯物干し」行動。性的暴力や家庭内暴力の被害者の女性たちが古着のTシャツに自筆で今の気持ちや訴えを描いたもの。「監獄みたいな家庭はいやだ」「私と子どもはどこへいけばいいのか」「(性的)乱暴が私の心を壊した」など切々としたTシャツのメッセージに多くの市民が足を止めていました。

 催しでは「家事も労働として財政的に評価して」「男女平等、社会的公正をもっと」とする呼びかけやコンサートがおこなわれ、約三百人が参加しました。

「表現の自由」保障して

◇フランス

 【パリ=浅田信幸】フランスでは一足先に六日、国際婦人デーの取り組みとして全国各地で女性主体のデモが行われました。

 パリでは主催者発表で約一万人が参加。掲げるスローガンで一致せず大きく三つの隊列に分かれたものの、共和国広場からナシオン広場まで約三・五キロの同じ道を行進しました。

 先頭の隊列は「女性の権利全国連絡会」(CNDF)に結集する左翼諸党や労組をはじめとする諸団体が「雇用、性、非宗教性、女性の権利が脅かされている」と書いた横断幕を掲げて行進。政府の社会的政策の後退に抗議する呼びかけアピールには、共産党や社会党、労働総同盟(CGT)など八十団体が賛同署名しました。

 続いて、圧倒的に若い女性が多い「娼婦でも下女でもなく」(NPNS)の隊列。「私のお尻にさわらないで」と表現も直接的なピンクのプラカードを林立させ、シュプレヒコールではなく歌を流しながらにぎやかに行進。この女性解放運動は、イスラム女性のスカーフ問題で、国家の非宗教性を強く主張、CNDFのアピールはこの点があいまいだとして署名せず、独自の隊列を組んだといいます。

 最後はスカーフをつけたイスラム女性ら数百人が「表現の自由」を叫んで行進しました。

 「女性の権利拡大」では一致しながら、議会の圧倒的多数で成立した教育の場でのスカーフ禁止問題が女性運動にも微妙な問題を投げかけたことを示す国際婦人デーとなりました。

相生の共同体めざす

◇韓国

 今年で二十回目を迎えた韓国女性大会が七日、首都ソウル中心部の公園で開かれ、約千五百人が参加しました。今年のテーマは「男女がともに幸せな相生の共同体へ」。大会宣言は「男女平等をめざす私たちの叫び声は、すべての社会的弱者と連帯して『平等、平和、共生』の大海へと向かうでしょう」とうたいあげました。

 大会が掲げた要求は三つ。▽四月の総選挙で各党は女性候補を大幅に増やすこと▽非正規職の女性労働者の保護と社会保障拡充▽家父長的な文化を助長する戸籍制度の廃止―です。

 第一回大会が開かれた一九八五年は、全斗煥・軍事政権下でした。宣言は「女性大会の二十年は、社会の民主化と男女平等の社会を実現するために走り続けた女性運動の生々しい歴史」だと振り返りました。

退職年齢の差なくせ

◇中国

 【北京=小寺松雄】中国では人民共和国建国の一九四九年に祝祭日法が公布され、三月八日は祝日扱いとなりました。現在は、女性だけ半日休みという職場が多いようです。

 北京市内のホテルの女性事務スタッフは、「女性がいっせいに半日休みをとるとホテルの仕事が回らなくなってたいへん。一カ月のうちに振り替えで半日休暇をとります」と言っていました。

 憲法では「男女同権」が定められていますが、公務員などは退職年齢が女性のほうが早いという現実もあります。国政への提案機関である政治協商会議の百人を超える委員は昨年、「男女同年齢退職の実現」を共同提案しました。

 また中華全国婦女連合会の昨年の総会では、この問題について「人的資源の不平等」「今の時代に適応していない」など制度改正を求める声があがっていました。

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バンガロール市公会堂前に座り込んだ人たち=8日(小玉純一撮影)

「夜勤自由化に反対」

◇インド

【バンガロール(インド)=小玉純一】インド最大の情報技術(IT)産業都市バンガロールの市公会堂前で八日夕、約百人の女性が一時間にわたり座り込みを行い、「女性への暴力をなくせ」「少数派宗教信徒への暴力をなくせ」「女性の夜勤自由化反対」などと唱和しました。カルナタカ州の全インド民主女性連盟(AIDWA)とインド労働組合センター(CITU)が主催しました。

 AIDWAのカルナタカ州書記長ヴィマラ・K・Sさんは「バンガロールでもいまだにダウリ(婚姻時の女性持参財)の額をめぐる女性への暴力事件が毎日のように起きています。また経済の地球規模化(グローバリゼーション)のもとで女性保護の労働法制を変える動きも強まっています。農民は干ばつで苦しんでいます。貧しいがゆえ売春せざるをえない人もいます」と話していました。


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