日本共産党

2004年2月25日(水)「しんぶん赤旗」

アナン国連事務総長の国会演説について

志位委員長がコメント


 来日中のコフィ・アナン国連事務総長は二十四日、参院本会議場で演説をおこないました。日本共産党の志位和夫委員長は同日、国会内でアナン演説について記者団に感想を求められ、次のようにコメントしました。

 一、演説のなかで、イラク国民へのすみやかな主権の返還の重要性と、そのプロセスにおいて、「国連が主要な役割を果たす」ことが強調されたが、これはイラク問題の解決のために国際社会の多数の国々が望んでいる道理ある方向だと思う。

 一、また演説のなかで、イラク戦争が国連を中心とした国際秩序に対して与えた影響についての「懸念」を表明するとともに、「イラクをめぐる意見の相違は、私たちの集団安全保障体制について根本的な問題を提起しました」として、「国連憲章は、いまもなお、代替されることのない行動の枠組みです。国連は、いまもなお正当性を提供する場です」と、国連憲章を中心とした国際秩序の重要性を強調したことも、重要である。

 一、演説のなかで、日本が「人道復興支援をおこなうために、サマワに自衛隊を派遣した」ことを、肯定的に評価した発言がおこなわれた。しかし自衛隊の派兵は、「人道復興」を看板にかかげているが、米英占領軍への支援・合流を目的としたものである。無法な侵略戦争と占領こそが、国連中心の復興支援の最大の障害になっており、自衛隊の派兵への評価をあたえることは、イラク復興において「国連が主要な役割を果たす」という事務総長の言明と矛盾してくると思う。この部分については、わが党は同意できない。


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