日本共産党

2004年2月24日(火)「しんぶん赤旗」

スウェーデン左翼党大会

新綱領採択し閉会


 【ストックホルム=西尾正哉】ストックホルムで十九日から開かれていたスウェーデン左翼党の第三十五回大会は二十二日、新綱領の採択、欧州議会選挙の政策決定などを行い、ラース・オーリ新議長(50)と二十一人の全国委員を選出し、閉幕しました。

 これまで何回も部分的に改定してきた綱領を、戦略的にもより明確な表現、構成に変えるというのが今回の改定の趣旨です。新しい綱領は、同党の性格について従来どおり「社会主義とフェミニズムの党」と規定。政治的目標を「民主主義、平等、連帯の上に築かれた社会、階級と性差から解放された社会、公正で環境的に持続可能な社会の実現」としています。

 また、米国の支配は、平和と緊張緩和の方向ではなく「さらに侵略的な帝国主義的拡張によって特徴付けられている」と指摘。武力の行使を禁止する国連憲章の重要性を強調しています。論議が集中した欧州連合(EU)については、「党はEUからの脱退のために活動する」としています。

 EU脱退を綱領上の長期的目標に定めつつ、六月の欧州議会選挙に向けた政策では、通貨統合の廃止をはじめ、国家主権の擁護と環境保護の重視、途上国にも開かれたEUに変えることを主張。また、EUの軍事化に反対し、米国の帝国主義的な軍事・外交政策を厳しく批判しています。

 同党は、欧州統一通貨参加を否決した一昨年九月のスウェーデン国民投票の結果を追い風に、前回獲得した三議席を四議席に増やす目標を提起しています。

 大会三日目の二十一日午前には、海外代表が参加して「グローバリゼーション」(経済の地球規模化)をめぐるセミナーが行われ、日本共産党を代表して森原公敏幹部会委員(国際局次長)が発言しました。森原氏は、資本主義の下で貿易や投資、市場が国境を越えて拡大する一般的な傾向を指摘しつつ、グローバル化の名で米国中心の多国籍企業と国際金融資本の無制限の利潤追求を最優先させる経済システムが世界に押し付けられることこそが問題だと発言。

 各国の経済主権の尊重のうえに立った民主的な国際秩序の確立がいっそう重要な意義をもってきているとのべ、スウェーデン左翼党大会への日本共産党中央委員会のメッセージを紹介しました。


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