日本共産党

2004年1月24日(土)「しんぶん赤旗」

琉球列島を世界遺産に

沖縄の自然保護団体

連絡会を結成


 「琉球列島を世界遺産にする連絡会」の結成総会が二十三日夜、沖縄県名護市で開かれ、県内の環境団体や市民団体などから約百人が参加。“東洋のガラパゴス”と称されている亜熱帯やサンゴ礁の豊かな生態系など、「県民の誇りである豊かな自然を守るために世界遺産登録を実現しよう」と誓い合いました。

 同総会に先立ち、日本自然保護協会の吉田正人常務理事が、世界遺産の国際動向や選定基準、登録までのプロセスなどを説明し、琉球列島の自然遺産登録への課題として、森林を分断する林道やダム、米軍北部訓練場の存在や、ジュゴンの生息地である東海岸への新基地建設計画などを指摘。

 今の状況では、登録条件の一つである貴重な自然を持続的に保護できるという完全性(インテグリティー)を説明するには無理があり、自然遺産への申請までには「行政や地元住民の努力が必要だ」と強調しました。

 琉球列島の世界遺産登録をめぐっては昨年十月、環境省が「厳正な保護区域の設定」が十分でないことなどを理由に、世界自然遺産委員会への推薦を見送りました。その理由の一つに、沖縄本島北部の広大な米軍基地内に、自然を保護するための国内法を適用できないことが指摘されており、「貴重な自然まで安保の犠牲になることはあってはならない」(「琉球新報」〇三年十月十八日付社説)との声があがっています。


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