日本共産党

2004年1月14日(水)「しんぶん赤旗」

日本は「永世中立国」になるべきでは?


 〈問い〉 日本国民が本当に平和を望むなら「永世中立国」となるのが最良だと思いますが、日本共産党はどう考えますか。(神奈川・一読者)

 〈答え〉 「永世中立国」とは、「国際法上、他の諸国家間の戦争に関係しない義務を負い、かつ、その独立と領土の保全とが他の諸国家によって保障されている状態」(『広辞苑』第五版)とされています。スイスなどが代表例といわれています。

 戦争が絶えない世界において、永世中立によって平和を守ることは、一定の意義をもってきました。一方、国連結成後の世界では、現実に侵略などが発生し、国連が侵略国を制裁するときも、侵略国と国連との間で中立の立場にたつのか、ということが問われてきました。二〇〇二年、スイスが国連に加盟することにより、永世中立の内容も、時代とともに変化することが明らかになったといえます。

 日本共産党は、これまでの国際政治における中立の経験をふまえ、また戦後の世界の人々のたたかいの教訓に学び、中立という考え方をより発展させました。それは、日本を「非同盟・中立」の国にすることです。

 非同盟・中立とは、何よりも、国際緊張を高め戦争の元凶となってきた、軍事同盟を否定する立場です。同時に、非同盟諸国首脳会議が、紛争の平和的解決、核兵器廃絶などのために積極的な活動をおこなっていることにみられるように、ただ中立を守るというのでなく、国連の平和のルールを守る立場で、自覚的に世界に働きかけ、平和と安全を主動的に切り開こうとする立場です。

 日本共産党は、このような方向をすすめるため、日米安保条約を廃棄したあと、すべての国と友好関係を結ぶとともに、非同盟諸国首脳会議に参加することを提唱しています。非同盟諸国会議には、いま世界で百十数カ国が参加していますが、資本主義大国の日本がくわわることにより、さらに大きな影響力をもつことになるでしょう。

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 〔2004・1・14(水)〕


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