2003年12月13日(土)「しんぶん赤旗」
一級小型自動車整備士技能検定筆記試験の問題の一部がトヨタ自動車から系列販売店に漏えいした問題で、昨年度の第一回試験でも一部の問題が同社から漏れていたことが十二日、国土交通省の調査で分かりました。トヨタ側はこれまで、昨年度試験での漏えいについて「国交省から(問題の)チェックを依頼されていない」と否定していました。また、試験問題の一部を国交省の依頼でトヨタが作成したことも明らかになりました。
トヨタ東京本社広報によると、昨年十二月試験の問題を六月に九問、十月に二問作成し、同省に提出。計十一問のうち八問が検定試験に採用されたといいます。トヨタが系列販売店向けホームページに掲載していた練習問題には、検定試験に採用された八問が含まれていました。
昨年度の検定試験では最終的に三百三十人が合格。うちトヨタ関連が百五十人を占めています。この合格者の資格問題について国交省は、不問にするとしています。
国土交通大臣が認定する国家資格試験の受験生を抱えるメーカーに問題作成を依頼していたことは、法律で規定された国の検定制度の中立性にたいする信用をいっきに失わせるものです。日本経団連会長企業のトヨタと国交省の癒着体質のもとで、前代未聞の不祥事となりました。
しかし、国交省はトヨタに警告書を交付しただけで、法的な処分はいっさいしていません。
トヨタは同日、代表権のある役員、関連部署の役員の処分を発表しました。奥田碩会長(日本経団連会長)、張富士夫社長は報酬の50%三カ月間自主返納としています。
十二日、今年度の試験漏えいの実態について国交省は調査結果を発表しました。
それによると(1)トヨタ系列販売店向けホームページに三十八問(2)トヨタ系列販売店等に配布した練習問題集に六問(3)札幌自動車整備振興会模擬試験に三問漏えいしていました。
なお、トヨタおよびトヨタ関連会社に所属する受験者は全員「受験辞退」扱いとなりました。