日本共産党

2003年12月5日(金)「しんぶん赤旗」

自衛隊派兵 妻は語る

娘が泣いています

“首相は米いいなり”と夫


 「なぜイラクに行かされるのか」「夫も『小泉首相はアメリカいいなり』といっている」――。イラクに派兵される予定の自衛隊員を夫に持つ妻が本紙に不安な思いを語りました。


 夫は北海道の第五師団(司令部・帯広)に所属しています。第二陣としてイラクに行くことが決まっています。来年の三月ころの予定で、第一陣は十二月末といわれているそうです。イラク行きを告げられたのは約一カ月くらい前。「まさか」という感じでした。

 今回は一番厳しい仕事でしょう。妻としてはやっぱり行かないでほしい。

 反対しているのは私だけではありません。主人の父親も元自衛官ですが、「行けと言われればいくしかないが、日本を守るのが自衛隊なのになぜイラクまで出て行くのか疑問だ」といっています。母親も電話口で泣いていました。

 上の娘も「お父さん行ってほしくない」と泣いていました。幼子ですから、どこまでわかっているのかわかりませんが、不安を感じているんでしょう。

 隊員の家族にとっては、外交官二人がイラクで殺害されたのは本当にひとごとじゃないんです。日本人は狙われているんだなあと思います。テレビのイラク報道もずっと見ています。この事件をきっかけにイラク行きがなくなればいいというのが、本当の思いです。

 自衛隊のイラク行きはやっぱりへんだと思うんです。自衛隊は日本を守るためにあるんでしょう。それなのになぜイラクに行くのか。

 夫は「小泉首相はアメリカいいなり」といっています。「アメリカにいい格好をみせるためだ」ともいっています。

 小泉さんは「テロに屈しない」といっています。しかし、「屈しない」ということと、自衛隊を派遣することは違うことなんじゃないですか。「小泉さんの息子をまずイラクに行かせろ」という人の気持ちもよくわかります。

 「非戦闘地域」「安全なところ」なんてあるはずない。責任感もない言葉ですよね。もし自衛隊員に何かあったら小泉さんが責任をとってくれるんでしょうか。本当はその前に責任をとってほしいんですけど…。

 夫は「命令だから」といいます。しかし、本音では日本を守るためでもないのになぜ行かされるのかという気持ちを抱いています。


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