日本共産党

2003年10月21日(火)「しんぶん赤旗」

国民の暮らし、平和守れる党は…

総選挙の争点くっきり


 二十八日の総選挙公示まで一週間。この間、各党が発表した政策・公約(マニフェスト)、テレビや街頭での論戦を通じて問題になった焦点課題についてみてみました。

年金

国民への負担押しつけか

増税なしで安心な制度か

日本共産党 大改悪にきっぱり反対

 政府が計画する年金改悪を来年にひかえ、将来への不安が高まるなか、年金問題に大きな関心が集まっています。

 日本共産党は、国民に負担増と年金の給付減を押しつける大改悪にきっぱり反対し、将来に安心がもてる年金制度をつくるための「三つの改革」を提案しています。

 その第一にあげているのが、基礎年金への国庫負担を約束どおり来年からただちに二分の一に引き上げることです。すべての国民が加入する基礎年金(国民年金)への国の負担の引き上げは、財源確保の中心問題です。ところが自民党は「一年間で上げる必要もない」(小泉首相)と先送りする姿勢。公明、民主も、五年後に先送りする公約を掲げています。

 年金制度に必要な財源をどうするかという問題もあります。

 日本共産党は、当面は、ムダな公共事業や軍事費を削って、社会保障を主役にするという予算の使い方の改革で財源を生み出します。さらに、将来の高齢化社会を支えるためには、大企業や高額所得者にふさわしい負担を求める税制と社会保障制度の抜本的改革を行います。そうすれば、消費税増税など庶民増税なしで、安心できる社会保障を実現できます。

 一方、他党から出てくるのは国民に増税を押しつける案ばかりです。自民党は、公約で「将来の消費税率引き上げについても国民的議論を行い、結論を得る」と明記。民主党も公約で、将来の「基礎年金の財源は消費税をあて」るとしています。

 公明党は、所得税の定率減税廃止など庶民への大増税を計画。消費税についても「将来的には……引き上げの検討は避けられない」(神崎代表)とのべています。

外交・イラク

アメリカいいなりか

独立・自立の日本か

日本共産党 派兵中止を要求

 外交では、イラク問題への対応が重要な争点になっています。

 小泉・自公政権は十七日のブッシュ米大統領訪日にあわせ、イラクへの自衛隊派兵の準備を進め、千六百五十億円もの資金拠出も決定しました。

 日本共産党は「泥沼化したイラクに、自衛隊を送り込むことは、日本もまたイラク国民の憎悪と攻撃の対象とされることになる」(志位和夫委員長の談話)とし、派兵計画の中止を求めています。資金問題も、米英軍の占領支配を支え、固定化する形での供与に反対。国連中心の復興支援の枠組みを一刻も早くつくり、イラク国民に主権を戻して、そのもとで日本は非軍事の復興支援を行うべきだと主張しています。

 世界の圧倒的多数の国々も「国連中心の復興支援」「イラク国民による国づくりの早期移行」を求めています。フランス、ドイツ、ロシア、中国は、米軍主導の枠組みが変わらないもとで、軍の派遣も、資金拠出もしないと表明しています。

 国連安保理決議に基づく多国籍軍に自衛隊を「出すことはある」(岡田克也幹事長)としていた民主党は、新たな決議一五一一が採択されたもとで「イラク人の政府による要請に基づく形で自衛隊に行っていただく」(枝野幸男政調会長)と表明。資金拠出については「国民に説明が出されていない中で妥当かどうか判断をしかねる。使い方が一番重要」(同)としています。

 米国いいなりの根源にある日米安保について、自民党は日米同盟関係が「最も大事」で「その次に国際協調」(額賀福志郎政調会長)だとし、民主党も「日米同盟は、日本にとって最も重要な二国関係だ」(枝野政調会長)としています。

 日本共産党は、日米安保条約をなくし、「友好条約」を結んで対等・平等な新しい関係を築くことを訴えています。

道路公団

40兆円の借金、国民に回すのか

無駄な建設やめ改革の道か

日本共産党 利権ただし大本から見直す

 道路公団改革では、四十兆円の借金を国民にツケ回しするのか、ムダな高速道路の建設を続けるのかどうかが争点です。

 日本共産党は、小泉内閣の民営化方針について「四十兆円を切り離して国民の税金で負担するやり方だ」(佐々木憲昭政策委員長代理)と批判。(1)ムダな道路建設の大本にある高速道路建設を凍結・見直す(2)料金収入で計画的に返済しながら段階的に無料化(3)天下りや「ファミリー企業」を廃止し、利権構造をただす―と提案しています。

 自民党は「約束した道路はつくりあげていく」(額賀福志郎政調会長)と九千三百四十二キロの整備計画の達成をめざす姿勢を強調。「(整備計画を)軽軽にやめるというべきではない。原則的に守っていく」(冬柴鉄三幹事長)という公明党とともに、ムダな道路建設に固執しています。

 民主党は「公団は廃止し通行料を無料化する」との方針を掲げ、「小泉内閣の民営化は永久有料化だ」(菅直人代表)と強調しています。

 しかし、無料化案は国の道路予算で借金を返済していくもので、「裏返せば国民負担」(「日経」十九日付)です。

 高速道路の整備計画についても民主党は「今のままではないが、コストを下げた形でつくっていくことは十分できる」(枝野幸男政調会長)とのべ計画の中止や見直しを主張していません。

青年の雇用

政府、大企業の責任は重大

 若者の失業率は約10%。完全失業者の半数は三十四歳以下の若者です。パートや派遣などの不安定就業と失業を繰り返すフリーターは四百十七万人に急増、その約六割が年収百万円以下の低賃金で働いています。

 この六年間、中小企業は若者の正規雇用を増やしましたが、大企業は百八万人も減らし、パート・アルバイトを三十七万人も増やしました。若者を使い捨てにする大企業の責任は重大です。

 日本共産党は選挙公約で「大企業は、新規採用抑制を中止し、若者を正社員として採用すべきです。政府も、大企業に雇用責任を果たすよう、強く働きかけるべきです」と主張しています。若者がとりくむ「青年に仕事を」の署名運動にも積極的に協力しています。

 自民党や公明党は「若者自立・挑戦プラン」の推進をかかげます。内容は、職業紹介や職業訓練のあっせんなどを一体的に行うワンストップセンターの設置や、企業実習と職業教育を並行して行うデュアルシステムの導入などで、大企業の雇用責任には触れないのが特徴です。

 民主党はワークシェアリングやサービス残業解消による失業率引き下げはいいますが、若者の雇用問題には言及せず、大企業のリストラ政策への批判もありません。


年金、イラク、道路公団──違いクッキリ 3つの流れ


日本共産党自民・公明民主
年金国庫負担の2分の1への引き上げ 基礎年金への国庫負担をただちに2分の1に引き上げる。財源は公共事業費や軍事費の削減、道路特定財源の一般財源化など歳出の見直し 国庫負担2分の1への引き上げは先送り。公明党案では5年かけて引き上げ。財源は所得税の定率減税廃止と年金課税強化の庶民大増税2.7兆円 国庫負担2分の1引き上げは5年後に先送り。財源は、公共事業の削減を充てるというが、道路予算は通行料無料化に使い、年金には回さない
改革案 基礎年金の国庫負担引き上げとともに、雇用をまもり年金の支え手を増やす、年金積立金を計画的に活用する―という3つの改革を提案。将来的には加入者全員に一定額の年金が支給される「最低保障年金制度」を創設。財源は、大企業や高額所得者に応分の負担を求める税制と社会保障の改革を行う。消費税の増税には反対 厚生年金の保険料を20%(労使折半、いまは13.58%)に値上げし、給付水準を現役世代の手取り賃金の50%〜50%台半ば(いまは59%)に引き下げる。「将来を展望すれば、消費税を引き上げざるをえない」(小泉首相) 基礎年金と所得比例部分からなる年金制度を創設。基礎年金の財源には消費税をあてる。「10%程度になることもある」(菅代表)。「50%半ば弱くらいの支給水準を維持しながら18%くらいの負担率」(枝野幸男政調会長)という負担増・給付減路線
イラク 自衛隊派兵 きっぱり中止 年内派遣を準備 占領軍に加わる形では反対。国連決議による多国籍軍は検討
15億ドル資金拠出 占領行政を支援・固定化する拠出に反対 「その程度の支援は必要」(公明・北側一雄政調会長) 「説明がなく妥当かどうか判断しかねる。使い方が問題」(枝野幸男政調会長)
日米関係 安保条約をやめ、「友好条約」で対等・平等の関係に 日米同盟は日本の安保・外交の基軸 日米同盟は最も重要な二国間関係
道路公団 国民に借金を押し付けるための民営化に反対(1)整備計画を廃止・見直す(2)借金は国民にツケ回しせず、計画的に返済しながら無料化に向かう(3)天下り・ファミリー企業を禁止 「9342キロは国民、地方の悲願」(額賀福志郎政調会長)と整備計画の達成が原則。借金は民営化のさい切り離し、国民に押し付けるのが前提 公団は廃止、3年以内に都市部を除いて無料化。借金返済と維持管理費は道路予算を充てる。整備計画はコスト削減で「十分できる」(枝野政調会長)

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