日本共産党

2003年10月15日(水)「しんぶん赤旗」

創価大グループの通信秘密侵害事件

真相究明の会結成


 「創価学会関係者による通信の秘密侵害を告発した二人を励まし、事件の真相究明を求める会」(略称、NTTドコモ通信秘密侵害事件真相究明の会)が結成され、十三日、都内で結成総会とシンポジウムを開きました。

 会は、創価大学グループが携帯電話の通信記録を盗み出した事件で、被害にあいながら立件されなかった二人の女性が創価学会関係者を刑事告発したのを受けて結成されたもの。ジャーナリストの斎藤貴男氏らが呼びかけ、総会には二百人が出席しました。

 総会は、斎藤氏と、野形葵・通信産業労組書記長、水口和夫・創価学会による被害者の会代表(元公明党川越市議)、乙骨正生(ジャーナリスト)の各氏を世話人に選出しました。

 野形氏は「通信の秘密を守ることは民主主義の根幹」とあいさつ。告発した女性の一人で、これまで匿名で活動してきた元創価学会員の福原由紀子さんも娘さんとともに参加。プライバシーが盗み出されたショックを語るとともに「当事者である私が匿名でいるわけにはいかない。勇気をもって集会に参加した。みなさんの力添えをいただきながら事件の真相究明に努力したい」と決意をのべました。

 シンポジウムでは、告発人代理人の松井繁明弁護士は事件の本質について「通信の秘密という憲法に保障された基本的人権が侵された事件であり、民主主義の基本にかかわる問題」と指摘。告発人の佐藤せい子さん(日蓮正宗信徒団体「妙観講」副講頭)は、当初捜査に積極的だった警察が一転して消極的になった不自然な対応を批判。斎藤氏は住民を管理・監視する動きが強化されている実態を紹介しつつ、事件の真相を究明していこうと呼びかけました。

 「会」は今後、東京地検や都議会に対し厳正な捜査を求める署名・要請運動に取り組む予定です。連絡先は03(3260)8470。


事件の概要

 昨年九月、創価学会全国副青年部長で創価大の副学生課長、同大学出身でドコモシステムズ社員らによる携帯電話の通話記録盗み出しが発覚。二人の女性は警視庁・深川署から「あなたの記録も盗まれている」との通知を受け、事情聴取に応じ、調書も作られました。

 ところが警察は、別件で創価大剣道部長の女性友達の記録盗み出しだけを立件。ふたりに関する捜査を中断しました。

 そのため二人は今年五月、同社員と氏名不詳の創価学会関係者を電気通信事業法違反と窃盗で刑事告発。東京地検はこれを受理しました。


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