2003年10月3日(金)「しんぶん赤旗」
住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)の安全性を確かめるため、長野県が実施していた住基ネットへの侵入実験で、侵入の可能性が明らかになりました。
二日の長野県議会で、日本共産党の藤沢のり子議員の質問に、田中康夫知事が答えたもの。
藤沢議員は「住民基本台帳ネットワークの安全性を検証する県の実験で、インターネットを経由し自治体の住基ネットに侵入が可能であるということが判明したということですが、事実なのか」とただしました。
田中知事は、これを否定せず、「県内の町村で侵入実験を行ってきた」としたうえで、「個人の情報は、万全の配慮をしなければならない。こうした点から、現在さらに分析を加えているところ」と答弁しました。
侵入実験は県内三町村で、九月二十二日から実施していたもの。総務省は、住基ネットに「障壁」(ファイアー・ウォール)を設けることで個人情報は保護できるとの立場で、侵入実験に否定的でした。