日本共産党

2003年8月19日(火)「しんぶん赤旗」

苦悩、任期の制限を告発

臨時教職員の集会が閉会


 「長い目で子どもの成長に寄り添っていきたい」。継続的な教育実践を閉ざされた臨時教職員の視点から教育のあるべき姿を求めていこうと、島根県松江市内で開催された第三十四回全国臨時教職員問題学習交流集会=臨時教職員制度の改善を求める全国連絡会(全臨教)主催=は十八日、三日間の議論をまとめ、閉会しました。

 子どもにとって、教職員に臨時も正規の区別もないと、限られた任期などのもとで苦悩しながら教育に情熱を注ぐ青年教職員ら。集会は三十都道府県から二百六十九人が集い、子どもを中心にした教育の営みに相いれない臨時教職員制度の不条理さを告発。職場の正規教職員や保護者、そして幅広い人々と結び、同制度の改善・解決や、民主的で公正な教職員採用制度の確立に向けた運動の課題を探りました。

 閉会全体会では、前日の六つの分科会の討論を報告。公立学校と比べ、私学助成の貧困を最大の背景にした私立学校の臨時教員が、管理職を除くと四割を占め、公立の三倍近くにも達する実態が指摘されました。また、臨時という自らの存在理由を自問自答しながら、子どもへの熱い思いを込めた実践をめぐって、涙を流しながら臨時の仲間と語り合う青年教職員らの姿などが報告されました。

 閉会に先立ち開かれた全臨教総会は、会長に山口正氏を新任しました。


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