日本共産党

2003年8月14日(木)「しんぶん赤旗」

野呂栄太郎賞とは?


 〈問い〉 先日、野呂栄太郎賞の発表がありましたが、どういう賞なのですか。(群馬・一読者)

 〈答え〉 野呂栄太郎賞は、戦前の日本共産党幹部であり、『日本資本主義発達史』などで著名なマルクス経済学者野呂栄太郎(一九〇〇〜三四)の没後四十周年記念行事の一つとして、一九七四年、日本共産党によってもうけられました。野呂賞は、政治、経済理論、社会発展史、世界と日本の現状分析、および民主的改革、変革への積極的提案をはじめ、哲学、思想などをふくめ、社会科学とこれに関連した各分野で、科学的社会主義の発展に貢献したすぐれた研究におくられます。選考は、前々年一月一日から前年十二月三十一日までに発表された著作、論文を対象に、野呂賞選考委員会が毎年おこないます。

 第一回野呂賞は一九七六年、藤田勇『法と経済の一般理論』におくられました。一九九〇年代以降の受賞作は以下のとおりです。(受賞作のない年もあります)

 第十五回(一九九〇年)−岡倉古志郎『非同盟研究序説』。川口弘・川上則道『徹底分析 高齢化社会は本当に危機か』。第十七回(一九九二年)−松井芳郎「湾岸戦争、国際法および国際連合」(『法律時報』一九九一年八月〜十一月号)。第十八回(一九九三年)−井野隆一『日本農業 存亡の危機と展望』。第十九回(一九九四年)−労働総研・全労連編『現代の労働者階級−「過重労働」体制下の労働と生活』。第二十回(一九九五年)山田朗『大元帥 昭和天皇』。第二十二回(一九九七年)−井野隆一『戦後日本農業史』。中山徹『行政の不良資産−破綻した巨大開発をどう見直すべきか』。第二十四回(一九九九年)−工藤晃『現代帝国主義研究』。第二十七回(二〇〇二年)−日本の侵略戦争の問題を多面的に研究してきた藤原彰氏の業績。第二十八回(二〇〇三年)−新原昭治『「核兵器使用計画」を読み解く−アメリカ新核戦略と日本』。

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 〔2003・8・14(木)〕


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