日本共産党

2003年8月5日(火)「しんぶん赤旗」

自衛隊と天皇制―“理想の旗”堅持しつつ、“具体的プロセス”明らかに

志位委員長が外国特派員協会で講演


 日本共産党の志位和夫委員長は四日夜、日本外国特派員協会に招かれ、「自衛隊と天皇制について」と題して、内外のマスコミ関係者らを前に講演しました。「日本共産党は“フレンドリー”になりつつあり、他の野党とのより緊密な協力に対して理論的にも道を開きつつある」(同協会)と、党綱領改定案に注目して開かれたもの。「女帝は検討するのか」「総選挙の目標は」「党名は変えないのか」など、予定時間を超える活発な質疑となり、その一つひとつに志位委員長はユーモアも交え、ていねいに答えました。

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日本外国特派員協会で講演する志位委員長(中央)=4日、東京・千代田区

 志位氏は冒頭、党綱領改定案について、マスコミが「共産党は、自衛隊と天皇制を容認した」と報道し、一部に「共産党は現実に妥協をしすぎているのではないか」などとの声もあるが、「ここには誤解があります」と指摘。党綱領改定案の立場は、「従来から掲げてきた“理想の旗”は堅持する、同時に、これらの問題を国民とともに解決していく“具体的プロセス”を明らかにしたところに核心があります」として、自衛隊と天皇制の問題もこの立場で改定案で解決の道筋を示していることを詳しく語りました。

 このなかで自衛隊について志位氏は、自衛隊が憲法違反の存在であるとの認識は変わらないこと、自衛隊と憲法との矛盾の解決のために、日本共産党は自衛隊の解消を目標にしていると説明したうえで、自衛隊の現状を三つの角度で示しました。

 第一は、その規模の巨大さであり、巨大な軍隊を拡大しつづけていることです。年間五兆円規模、削減のメスが入らない「聖域」とされている日本の軍事費は、米国防総省の「共同防衛にたいする同盟国の貢献度報告」(二〇〇二年版)によると、アメリカとその同盟国二十六カ国中、第二位の位置を占めます。

 第二は、自衛隊が、「米軍を守る軍隊」という性格を色濃く持つ「独立国の軍隊としては異常にいびつな軍隊」であることです。空母はもっていないのに五十三隻も護衛艦をもつ海上自衛隊の実態などを示しながら、「米軍の空母を護衛することがその基本任務となっている」と指摘しました。

 第三は、海外派兵体制のエスカレートです。PKO法、周辺事態法、テロ特措法、有事法制、イラク派兵法と、海外派兵型の軍隊へと急速に変ぼうしようとしていると指摘し、「自衛隊(SDF)は、その名を『米衛隊(USDF)』に変えたほうが実態にぴったりくるのではないか」と話すと、会場から笑いがおこりました。

 志位氏は、ここまで憲法と自衛隊とをへだてる溝が大きくなったもとでは、「自衛隊解消の目標は一気に達成できるものでなく、国民の合意を尊重した、段階的改革のプロセスをへてのみ達成可能となります」として、綱領改定案にも明記されたプロセスについて具体的に説明しました。

 天皇制の問題では、まず現状では、事実上の君主扱いや、政治利用など、憲法からの逸脱をただすことが大切であり、将来、「天皇制を廃止」した民主共和制の政治体制の実現をめざす立場にたつが、これは国民の総意によって解決されるものだと強調しました。

 講演後の質疑のなかで、「一定の軍事力は必要ではないか」との意見が出されたことに志位氏は、東アジア諸国との間で生まれている新たな友好関係の条件、また対米関係でも日本共産党が友好条約を結ぶ道筋を示していることをあげ、「将来、『軍隊なしでもやっていける』と国民の多数が考える時代はかならずくるというのが、私たちの展望です」と答えました。


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