日本共産党

2003年6月20日(金)「しんぶん赤旗」

懲りない与党

ムネオ議員逮捕1年


 「ムネオハウス」など「北方四島」支援事業をはじめ、公共事業をめぐる口利き政治を繰り広げた衆院議員・鈴木宗男被告が逮捕されてから、十九日で一年を迎えました。同被告は議員辞職を拒否。いまも東京拘置所の中で、これまでの現職衆院議員の最長拘置期間となった山口敏夫被告の三百八十八日を上回るのは確実です。逮捕からの一年間は何を示しているのでしょうか。

口利き政治

反省どころかゾロゾロと

 「議員として信頼される行動はどういうものか、日ごろから考えないといけない問題だ」

 鈴木議員が逮捕された昨年六月十九日、小泉純一郎首相が述べた言葉です。ところが、鈴木議員逮捕後も、閣僚や自民党議員を中心に次々と口利き事件が発覚しました。

 ――宮路和明厚生労働副大臣が、毎年のように政治献金を受けている後援者の親族から帝京大学医学部入試の相談を受け、大学総長に口利きをし、受験番号を入試前に伝える。

 ――大島理森農水相の元秘書官が地元の病院建設をめぐり数千万円の口利き料を受領。別の元秘書が後援者から選挙資金として受け取った献金を「私的流用」する。

 ――自民党内の“労働族”として幅を利かせた坂井隆憲衆院議員が、人材派遣会社などにたかって受け取った一億二千万円を政治資金収支報告書に記載せず、ヤミ献金として処理。

 ――木村義雄厚労副大臣が、日本精神科病院協会の政治団体から献金を受け取りながら、同協会に「心身喪失者処遇法案」にかかわる調査を委託する。また整骨院・接骨院に対する保険請求の行政指導で圧力をかけてやめさせた疑惑も浮上。

 宮路、大島両氏は辞任しました。しかし、自民党総裁である小泉首相は「出処進退は自ら決めるもの」という無反省ぶり。公明党も同調し、与党の自浄能力はゼロです。

 「口利き」政治は、北海道発注公共工事をめぐっても鈴木被告とともに、自民党国会議員らの名前が明らかになるなど、国政、地方政治全般にわたっています。鈴木被告の事件と逮捕後の一連の疑惑は、自民党が政権維持装置としてつくりあげてきた税金還流の利権・腐敗政治の一掃が急務であることを物語っています。

公共事業受注企業の献金

規制棚上げ、ヤミ献金拡大

 鈴木議員は、地元後援企業が「北方四島」支援事業や公共事業を受注できるよう省庁に圧力をかけたり口利きをし、多額の献金を受け取っていました。ムネオ疑惑を追及する国会論戦では、日本共産党はじめ野党が、税金の還流ともいえる公共事業受注企業からの献金を禁止することが、政治とカネの癒着を断ち切る道だと主張しました。

 こうしたなか、小泉首相も献金規制を口にせざるを得なくなり、与党に検討を指示。しかし企業献金を聖域にしたい自民党は、受注企業からの献金規制がすべての企業献金禁止につながるとして、具体化を棚上げしたままです。結局、首相の指示から一年三カ月後にまとまった「規制」案は、受注企業献金の規制は消えうせ、自民党の念願だった献金者名の公開基準を年五万円超から二十四万円超に引き上げ、ヤミ献金を拡大する改悪でした。

 かりに年二十四万円までの献金者名を非公開にするとどうなるでしょう。鈴木議員の場合、北方支援事業で「ムネオハウス」を受注した犬飼工務店(六年間で八十二万四千円)や、プレハブ倉庫を受注した広木建設(三年間で七十二万円)などの企業名が非公開になります。

 アフリカ支援事業では六年間で七百二万円のうち、74%にあたる五百二十二万円の献金者名が隠されてしまいます。


ムネオ疑惑を最初に追及− 佐々木憲昭議員に聞く

自浄能力ない自民に審判を

共産党追及でおいつめた

写真

 ムネオ疑惑を最初に追及したのは昨年二月です。逮捕までの四カ月間、たいへん力となったのは世論の大きな支援でした。私にもメールだけで何百通も寄せられましたし、マスコミも疑惑追及に動きました。それを背景に野党が追及し、鈴木議員をかばっていた与党側を追いつめたのです。

 共産党が最初に国会で疑惑を追及し、それを契機に検察が動き、国会議員が逮捕されるのは初めてのことです。その意味でも共産党の役割は非常に大きかった。国会議員団、秘書団、現地党組織の密接な協力が追及の力となりました。

 問題は、あれから一年、自民党の金権体質は変わらないばかりか、ますます肥大化していることです。政官業の癒着体質がまったくあらたまっていません。鈴木議員は議員を辞めず、自民党は、金権体質に自己検討をしていません。同様の事件は続いています。

 やはり自民党には自浄作用がない。そうであるなら、国民の力で政治を浄化するしかないと思うのです。こういう体質の与党に厳しい審判を下す意味で、次の総選挙、参院選挙は非常に重要な契機になると思います。


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