日本共産党

2003年6月19日(木)「しんぶん赤旗」

米海軍

上瀬谷基地の機能停止

アンテナ鉄塔撤去、遊休化明白に


神奈川

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<撤去前> 米軍上瀬谷基地の囲障区域内にあったパラボラアンテナをつけた鉄塔=昨年4月6日、横浜市瀬谷区

<撤去後> 鉄塔が完全に撤去された現在の上瀬谷基地=18日

 横浜市の瀬谷区、旭区にまたがる米海軍・上瀬谷基地で、米軍基地として不可欠な基地間連絡用のパラボラアンテナのための鉄塔が五月下旬に撤去され、基地機能が完全に停止し、全面的に遊休化していることが分かりました。

 横浜市が同基地内の市有地返還を国や米国に請求しないことは違法だとした住民訴訟で、十八日に横浜地裁で開かれた公判で原告側弁護団が明らかにしたものです。

 同基地では、金網で囲まれた囲障区域の外のアンテナが撤去され、部隊としては米海軍太平洋艦隊の第一哨戒偵察航空団司令部が残っているだけでした。今回撤去されたアンテナは、在日米海軍司令部がある横須賀基地と上瀬谷、厚木の各基地を結び、横須賀基地からの指示を第一哨戒偵察航空団が受けるなど重要な機能を果たしていました。

 神奈川県平和委員会の鈴木和弘常任理事は、「米軍基地にとって、基地間連絡や基地向け放送用のパラボラアンテナをつけた鉄塔は不可欠のもので、どの基地にもあります。これが撤去されたということは、上瀬谷基地の部隊の機能が完全に失われ、全面遊休化していることの決定的な証拠です」と指摘します。同基地について「現在も通信施設として使用している」という国の主張は通用しなくなります。

 この間、第一哨戒偵察航空団司令部が青森県の三沢基地に移転するとの報道があり、アンテナ撤去はこれを裏付ける動き。一方で米軍は、上瀬谷基地の約半分を占める国有地部分への米軍住宅建設計画を作成した経緯があり、「米軍住宅は許さない」「基地の無条件全面返還を」との市民の運動が広がっています。


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