日本共産党

2003年6月7日(土)「しんぶん赤旗」

有事3法

発動許さないたたかいを

歴史的暴挙に全国で抗議

自民、公明、民主などが強行、成立


 有事三法案は六日の参院本会議で採決が強行され、自民、公明、保守新の与党三党と民主党、国会改革連絡会(自由党、無所属の会)の賛成多数で可決、成立しました。日本共産党、社民党は反対しました。日本共産党の富樫練三議員が反対討論に立ちました。採決直後に参院議員面会所で開かれた「緊急報告会」は、つめかけた人々の熱気に包まれ、日本共産党の志位和夫委員長があいさつしました。全国各地で抗議の行動がおこなわれました。


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有事法制本会議採決直後、抗議に集まった人たちに報告する志位委員長と党国会議員団=6日、参院議員面会所

 有事法案は昨年四月に国会提出されましたが、国民のたたかいによって一年二カ月にわたって成立を食い止めてきました。今国会で与党三党と民主党が「修正」合意したことから、衆参両院で約九割が賛成するという異常な有事翼賛体制がつくられました。

 報告会であいさつをした志位委員長は、歴史的暴挙に強く抗議するとともに、「悪法の発動を許さないたたかいが重要になる」と強調。この間の国民のたたかいや、アジアの憂慮や批判の声をあげ、発動を食い止める条件は大いにあると指摘。今後の具体化を許さないたたかいを呼びかけるとともに、米国の先制攻撃戦略の発動の拡大を許さないことが、有事法制の発動を許さない最大の保障となるとし、「世界に視野を広げ、米国の横暴の手を縛る国際的たたかいを広げよう」と訴え、参加者から「そうだ」の掛け声と熱い拍手が送られました。

 日本共産党国会議員団は六日夕緊急の街頭宣伝を東京都内二カ所で行いました。JR新宿駅東口では大森猛、矢島恒夫両衆院議員、JR池袋駅東口では岩佐恵美、紙智子両参院議員が訴えました。

 池袋で通りかかった女性(39)=横浜市=は、「悔しい。でも憲法九条こそが未来を代表し、有事法制は古くさい考え方だということが必ず国民のものになると思います」と語りました。


「実態知らせ反対広げる」

国会で数百人、決意の唱和

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有事3法案可決に抗議し、国会前に集った市民・宗教者・労働者ら=6日、国会前

 六日、数百人が国会前座り込みや傍聴につめかけ、抗議の声と「有事法制の発動、具体化を許さないぞ」と唱和を響かせました。

 正午すぎ、参院議員面会所でひらかれた緊急抗議報告会には三百六十人が参加。「まともな審議もせずに強行したのは、国民の前に実態を明らかにできないからだ。実態を知らせれば、反対の声は広がる」(日本平和委員会の千坂純事務局長)など、たたかう決意が相次ぎました。

 国会前で開かれた宗教者、市民団体、陸・海・空・港湾労組二十団体による抗議集会でも、「戦争で何万人もの先輩たちの命を失った。たたかいはこれから」(全日本海員組合の代表)などの発言がだされました。

 一人で座り込んでいた都内足立区に住む松田一樹さん(31)=無職=は、「自分なりに抗議の気持ちを示したかった。法案は成立しましたが、私は従いません。インターネットの掲示板に書き込むなど、多くの人に知らせていきたい」と話していました。


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