日本共産党

2003年5月19日(月)「しんぶん赤旗」

日本共産党員の誇り胸に

クラボウ人権裁判原告が手記 (下)

宮崎 周吉さん


不当な配転、退職強要…
支援と仲間が闘い支えた

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 クラボウ人権裁判の「公正な判決を求める要請書」の団体署名は約六千四百を超えました。原告勝利の判決は全国から寄せられた団体署名の大きな力によるものです。ご支援ありがとうございました。

 私は長年、私に対するクラボウの差別的待遇について疑問を感じ、その都度、上司に話しましたが是正はされず、同期・同学歴者では私だけが職能等級がとどまり、格差はますます広がっていました。これは岡山工場労組支部大会で政党支持自由を求めて発言して以後、本社への突然の転勤、労組選挙への介入、不審電話、浜松駐在への配置転換、退職強要など職場からの排除、見せしめ的な処遇が行われたことと一致します。

 会社が日本共産党員を組織的に排除しても、クラボウで働く人たち多数の労働条件や職場での民主主義がよくなったわけではありません。

 差別是正の問題は、私個人だけの問題ではありません。思想と表現の自由を保障してこそ人々の知識を豊かにし、社会を発展させると思います。

 若いときに世の中の見方、生き方を探して、「社会を認識するだけでなく、変革することが大切」と学び、日本共産党に入りました。

 岐阜市の実家からクラボウに入社して倉敷市→岡山市→西宮市→京都市→浜松市→池田市と転勤などで住所は変わりました。職場からは切り離されましたが、どこでも日本共産党員のみなさんと力を合わせてきました。その日本共産党員としての活動が私を鍛えてくれました。会社の嫌がらせ的な業務指示、退職強要にもきぜんと対応できるようになり、不当な配転に対しても辞めることなく働いてこれました。

 仕事は丸編ニットの生産管理・品質管理など技術的な分野を入社以来行っています。工場、本社、外注工場駐在、出向と変わってもそれぞれの業務に習熟し、改善や提案など行い、まわりの人たちとも協力して楽しく働いてきました。

 クラボウの丹羽社長は裁判の判決をうけて日本共産党員を差別する人事・労務政策をただちに変え、クラボウで働く人たちがもっと明るく、働きやすくなるよう解決に向けて努力すべきです。

 さまざまな差別・解雇争議の背景には思想差別が含まれています。

 クラボウ人権裁判の判決が生かされ、企業が法律を守り、思想差別しない世論の形成に役立つことを願っています。


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