2003年4月29日(火)「しんぶん赤旗」
長野県内で二十七日投・開票された市町村議選挙で、日本共産党は六十六氏が当選し、無投票当選者と合わせて九十六氏が議席を獲得。前回比六議席増で県内第一党を確保し、議員数は非改選議員と合わせ過去最高の百九十五人になりました。
前回票を三倍以上伸ばして空白克服した奈川村など七自治体でトップ当選を果たし、定数四減の松本市議選挙で五議席を確保。坂北村で党員首長、朝日村で民主村政の再選を勝ち取りました。
自民党は県議六で市町村議はゼロ。卑劣な共産党攻撃を集中させた公明党は一議席増にとどまりました。社民党は後半戦で四氏、民主党は前後半を通して一氏でした。
党県委員会は二十八日、前半戦に続いて後半戦でも「全国に希望をふたたび発信できたことは大きな誇り」と声明を発表し、公約実現に全力をあげると表明しました。
二十七日投・開票された大分県別府市議選挙(定数三十一、立候補三十四人)で、日本共産党は、定数二削減のなか、平野文活氏(54)、野田紀子さん(60)、えんど久子さん(44)=いずれも現職=が、公明・創価学会の激しい反共攻撃を跳ね返して、議案提出権を持つ現有三議席を守り抜きました。
投票日翌日の二十八日、三氏が街頭から水道料金値下げなど公約実現に全力をつくすと訴えると、ドライバーが身を乗り出して手を振ったり、宣伝カーに女性が駆け寄り握手を交わすなど期待に包まれました。
日本共産党は、四年前に初の三議席実現で得た議案提出権を使って、介護保険料・利用料の低所得者の軽減条例案を相次いで議会に提出し、ついに執行部提案の形で保険料減免が実現しました。
また、日本共産党以外のオール与党の賛成で水道料金の四割値上げをした結果、水道会計が十億円もの黒字となっていることを追及し、値下げを要求してきました。
選挙戦では、日本共産党の政策が市民の共感を呼び、同時に実施された市長選で市長候補が値下げをいい始めるという変化が生まれました。
一方、公明党・創価学会は、日本共産党を「うそつき」呼ばわりする攻撃を執拗(しつよう)に展開。
公明候補が日本共産党候補に向かって「水道料金値下げができなかったらうそつきというからな」と罵声(ばせい)をあびせ、その異常な攻撃が市民の願いへの挑戦であることがあらわになりました。
日本共産党は、こうした攻撃に絶対負けられないと、広がる期待を支持に結び付ける対話・支持拡大を最後まで広げに広げぬきました。その結果、前回最下位当選だった、えんどさんは党と後援会の必死の頑張りで得票を一・二倍化しました。
徳島県知事選挙(五月一日告示、十八日投票)が目前に迫るなか、大田正前知事(59)の再選をめざす日本共産党は、いっせい地方選挙前半戦の県議選挙での躍進につづいて、二十七日投・開票された後半戦の市町村議選挙でも改選議席を二議席増やしました。
徳島市議選挙(定数三十八、立候補四十七人)では、日本共産党の中野一雄(58)、塀本信之(64)、河野みどり(52)、桑原真治(44)、加戸悟(53)、梯富子(64)=いずれも現職=の六氏が全員当選。二〇〇一年一月の補欠選挙で増やした一議席を守り、定例選挙では初めての六人全員当選です。
党と後援会は清潔・くらし第一の県政に変わり始めた徳島の政治の流れを発展させ、県と市の二人三脚で市民のくらしを応援する市政に変えようと訴えました。
日本共産党の躍進を阻止しようと公明党は、冬柴幹事長を投入するなど、なりふりかまわぬ反共攻撃を展開。党と後援会は、ハンドマイク宣伝などで攻勢的に反撃しました。
徳島市のほか、北島町議選挙(定数十八、立候補十九人)でも、増谷禎通(62)=現=、佐藤英雄(57)=新=の両氏が当選し、複数議席になり議案提出権を獲得。池田町と鷲敷町では党議席の空白を克服しました。
定数四減で、四人はみ出しの大激戦・接戦となった長野県松本市議選挙(定数三十四)は二十七日投・開票され、日本共産党の池田くにあき(50)、くらはし芳和(57)、南山くにひこ(48)、犬飼あけみ(44)=以上現=、沢田さく子(50)=新=の五氏全員が競り勝ちました。市長が党候補落としを狙って敷いた反共シフト、公明党・創価学会の常軌を逸した反共攻撃をはね返しての当選です。
翌二十八日、五氏は藤沢詮子県議とともに松本駅前でマイクを握りました。
駆け寄り、「よかった。頑張れ」と手を握りしめる支援者。宣伝カーから「みなさんの日本共産党へのお力ぞえで勝ち抜くことができました。ありがとうございます」と声が流れると、振り向いて手を振る人もいます。
各氏はそれぞれ、「税金の使い方を切りかえ、暮らし福祉、仕事最優先の市政にするため全力を尽くす」と決意を表明。「来年の市長選も見据え、ハコもの優先、市民に冷たい市政を転換するため頑張る。一緒に力をあわせて市政を変えていこう」と呼びかけました。
二月に民主町政が誕生した岩手県陸前高田市の市議選挙(定数二十二)は二十七日投・開票され、日本共産党の吉田税(68)、及川一郎(55)=以上現=、藤倉泰治(53)=新=の三氏全員が当選しました。
中里長門議員(当時、現市長)が市長選に出て二議席となっていましたが、新人の藤倉氏が九位でみごと初当選を果たし、前回の三議席を確保しました。
三氏は「大型開発からくらし、福祉優先に歩みはじめた中里市政を支え、前進させるために必ず議会に送ってほしい」と訴えました。とくに中里市政が掲げる地元産業の本格的な振興について、豊かな農林漁業の産物を生かした産業振興や公共事業の地元発注の増加などの建設的提案を示し、共感を広げました。
当選証書を受け取ったあと藤倉新市議は、「荒れた山の手入れなど党の産業政策への強い期待を感じた。中里市政になってしがらみを超えて選挙に参加、協力してくれる人が増えた。与党として直に市政に届けてほしいという市民の願いに応えたい」と抱負を語りました。
二十七日投・開票された秋田県湯沢市議選挙(定数二十四)では、加藤忠三党市委員長(66)=前市議=のトップ当選をはじめ、現職の斎藤孝史(59)、宮原晃(45)両市議、新人の半田孝子さん(48)の四人がそろって当選し、くらし応援の鈴木俊夫市政を支える党議員団として現有三議席から一議席増の四議席に前進しました。
同市西田町の松田英雄さん(73)は、「いやー、うれしい。自民党政権はよくない。戦争、雇用、介護保険などなんでも一方的。共産党は誠実でまっすぐな党。その姿が国民の目によく見えたのが今回の選挙だ。(鈴木市政誕生と市議選の前進は)時代の流れだ。(党候補の)小規模福祉施設などの公約に関心をもっている。活躍を期待したい」と喜んでいます。
合計得票は三千五百六票(得票率16・06%)で、前回(四人立候補)より五百五十五票増やし、得票率で3・06ポイント伸ばしました。この得票は〇一年参院選比例票の205・3%にあたります。
加藤委員長は、「鈴木市政を支える党議員団の役割は重要。いっそう市民の声をよく聞き、政策提言し、鈴木市政発展のためにがんばっていきたい」と語っています。