日本共産党

2003年3月13日(木)「しんぶん赤旗」

書籍につくISBNとは?


 〈問い〉 最近、本の裏表紙などにあるISBNという番号が話題になりましたが、何の番号ですか。(東京・一読者)

 〈答え〉 現在、日本で出版されている書籍のほとんどは、裏表紙や奥付などに「ISBN△―△△△△―△△△△―△」のようにハイフンで区切られた十ケタの数字が表示されています。ISBNとは「国際標準図書番号」のことで、世界中で出版されている膨大な書籍の中から特定の図書を識別する番号です。例えば「ISBN」のあとの最初の数字が「4」であれば、日本語圏で出版されたことを意味し、次の数ケタの連番数字で出版者が分かります。

 ISBNは一九六九年の、工業製品などの国際規格にたずさわっている国際機関、国際標準化機構(ISO)の申し合わせによって生まれました。日本の出版業界は七〇年から独自に決めた「書籍コード」を用いていましたが、八一年にISBNの国際団体に加盟し、以後、書籍のISBN表示を推進しています。八八年には日本工業規格(JIS)にもISBNが制定されました。

 日本では日本図書コード管理センターがISBNの国内機関で、図書館や出版業界など関係団体の代表からなる理事会が運営しています。出版者はセンターに申し込んでISBNを取得します。出版者の番号や名称・住所は国内のデータベースに登録されるとともに、ベルリンの国際ISBN機関にも送られ、同機関の国際出版者名簿に記載されます。

 ISBNを取得することは法的義務ではなく、ISBNを付けないで出版することもできます。しかし、膨大な書籍があふれるなか、流通業務の迅速な処理を可能にするISBNは、出版物普及の重要な条件となっています。図書館の書籍検索などにも使用されています。

 北朝鮮問題で日本共産党の名誉を棄損した未来書房の謀略本は、出版社の所在地を偽装・隠ぺいしていましたが、ISBNの登録データによって所在地が特定されました。

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 〔2003・3・13(木)〕


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