日本共産党

2003年1月20日(月)「しんぶん赤旗」

イラク攻撃反対 世界の大勢に

30カ国以上で行動


 イラクの大量破壊兵器についての国連査察団報告が安保理に提出される二十七日を、ブッシュ米政権がイラク攻撃の節目にしようとしています。この情勢のもとで十八日、日本のほか、米国やカナダ、欧州、中東、中南米、アジア諸国など、世界三十カ国以上でイラク攻撃に反対する大規模な集会・デモが行われました。この日までに欧州各国での世論調査では七、八割が「武力攻撃反対」を表明しており、十八日明らかになった米国の世論調査でブッシュ大統領の支持率が二〇〇一年九月の同時多発テロ以来初めて六割を切りました。

写真

18日、カイロで行われたイラク戦争反対集会で唱和する女性たち(小泉大介撮影)

ワシントンで20万人

 【ワシントン18日遠藤誠二】米黒人解放運動指導者、故マーティン・ルーサー・キング牧師の記念日(誕生日)にあわせ十八日、米国では連邦首都ワシントンと西海岸のサンフランシスコ、その他十五以上の州で大規模な対イラク戦争反対集会が開かれました。カナダでも集会がおこなわれました。

 一昨年九月の同時多発テロ直後に結成された反戦・反人種差別のキャンペーン連合体「国際ANSWER」(戦争停止と人種差別終結を今こそ)が主催団体。ワシントンの連邦議会棟前の広場は二十万人以上(主催者発表)の市民で埋まりました。

 広場には、「ブッシュお前はクビだ」「平和こそ愛国主義」「平和をいまこそ」などと書かれた数万のプラカードが掲げられました。

欧州各国でも

 【パリ18日浅田信幸】米国での対イラク戦争反対の行動に呼応し、欧州各国で十八日、大小さまざまな反戦デモや集会が行われ、「時間切れが近づいている」と主張するブッシュ大統領の“おどし文句”をきっぱりと拒否する決意を意気高く示しました。

 フランスでは全国各地で計二十万人がデモに参加。英国でも地方都市としてはこれまでにない規模の取り組みになりました。

 アイルランドでは米軍への補給基地とされているシャノン空港で二千人が、米海軍第六艦隊の基地があるイタリアのナポリでも三千人が反戦デモに参加。スウェーデンのイエーテボリでは六千人のデモが行われました。

 ドイツでは北部のロストクでは三千人、南部のテュービンゲンで三千五百人が参加。ハイデルベルクでは米軍司令部まで約千人が抗議デモ、ケルンでも小規模のデモが行われました。

 オーストリアのウィーンでは十五日夜から十六日未明にかけて米大使館前に数千人が集まり、「戦争阻止」、「欧州不参戦」を叫びました。

エジプトでは厳戒のなかで

 【カイロ18日小泉大介】非常事態法で原則的に集会やデモが禁止されているエジプトでも十八日、米国などの行動に呼応した集会が行われました。

 集会は、弁護士組合やジャーナリスト組合、野党国会議員らがよびかけたもので、会場となったカイロ中心部のエルサイダ・ザイーナブ・モスク(イスラム教寺院)前広場には、警官隊による物々しい警戒態勢の中、一般市民も含め約千人が参加しました。


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