2003年1月7日(火)「しんぶん赤旗」
輸入食品の安全性を調査、監視する検疫所に配置されている食品衛生監視員の増員が、二〇〇三年度予算案に盛り込まれました。増員数は十五人。「国民の食の安全を」という新日本婦人の会(井上美代会長)の請願が大きな力になりました。
食品、人の検疫を行う検疫所は全国に百三カ所あります。食品衛生法に基づいて食品衛生監視員が配置されている窓口は、そのうち三十二カ所です。増員によって二百六十八人が二百八十三人になります。
請願は、輸入食品の残留農薬などの検査を強化するため、検査員の大幅増員を求めたもの。昨年十月から署名をよびかけ、二カ月間で十一万人の署名がよせられました。
昨年十二月十一日に開かれた参院の厚生労働委員会理事懇談会で、自民党の筆頭理事がこの請願に賛成。他の理事から「共産党だけが紹介議員だ」との声があがりましたが、自民党は「十分理解できる請願だ」といい、全会一致で確認しました。十三日の参院本会議で請願は採択、衆院でも採択されました。
国会でのこうしたやりとりもあり、予算案で増員にかかわる「食品の安全対策の強化」費が約五億円増の百三十億三千八百万円となりました。
検査対象の輸入食品は年間百五十五万件、三千万トンにのぼります。
二〇〇一年は、外国産冷凍野菜は七十二万トンで輸入野菜の四分の一を占め、大半が中国、アメリカ産。そこから基準値を超えた残留農薬が検出されています。
しかし、検査がされているのはわずか5・8%で、94%を超える輸入品が無検査。検査体制はきわめて不十分です。
ベビーフードからも農薬が検出されて、若いお母さんたちがびっくりし、怒り、なんとかしてと声があがりました。輸入食品が増えているのに、検査員は少なすぎます。子どもたちに安全な食品を食べさせたいというのが共通の願いです。署名に込められた願いが増員に結びついたのはうれしいですが、十分な検査をするには、まだまだ人員不足です。引き続き運動に取り組みたい。