2002年12月22日(日)「しんぶん赤旗」
北海道夕張市は、十月からの医療改悪で、高齢者の医療費負担が限度額を超えても窓口でいったん全額支払いになったことにたいし、市が独自に市立総合病院や市医師会と協議し、限度額を超える窓口負担を免除することを決めました。日本共産党の斎藤信義市議の質問に市側が答弁(十八日)し、その後の問い合わせに市側が確認したものです。
十月からの高齢者医療改悪で、患者一割負担(所得の多い人は二割)とともに、自己負担限度額(外来月一万二千円、入院月四万二百円)を超えても外来の場合いったん窓口で全額支払わなければならなくなりました。
この限度額を超える負担について同市は、市立総合病院、市医師会加入医療機関での免除実施とともに、市外でも高齢者が多く利用している病院の協力を得たいとしています。
また複数の医療機関を受診した場合は、限度額を超えたかどうかそれぞれの医療機関ではわからないため、市側が限度額を超えたことをはがきで本人に知らせ、簡略な手続き(郵送でも可)で払い戻しができるようにします。継続した治療では、二度目以降は本人が申請手続きをしなくても自動的に払い戻す仕組みをつくるとしています。
この問題では九月下旬、北海道議会で日本共産党の新野至都子道議の質問に道側が、市町村の判断で窓口払いを免除できると答弁。新潟県議会でも県側が同様の判断を示しています。今回夕張市は、その実施を市町村段階で具体化したものです。