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高橋千鶴子さん(日本共産党衆議院議員)

私立高校の教師をしていました。進路指導で、どんな仕事が向いているのか、真剣に考え、ともに悩みました

 はじめまして、衆議院議員の高橋千鶴子です。私は、7年間私立高校の教師をしていました。進路指導を担当し、毎日山のような求人票の整理に追われていました。首都圏から求人に来る企業の応対、夏休みには会社訪問。一人一人に、どんな仕事が向いているのか、真剣に考え、ともに悩みました。今は「自分に何が向いているか」と、選ぶことすら許されない。これからの日本を担う人たちが、仕事がない、仕事で人間扱いされないような社会、これは絶対に青年の責任ではありません。

 本当に深刻な声ばかりです。

 1つは、派遣の問題が圧倒的に多い。仕事内容が同じなのに対応が違う。派遣会社を廃止してという声もありました。今の政治が生み出した害悪です。

 2つは、「金がなくなってどうしようもなくなったら持っているひとから奪うしかなくなる社会になる」「自分が社会的に落ちこぼれのような感じもしてきました。」――自己否定し、人としての尊厳が奪われていく。でも、皆さんがこうして、私たちにメールを送ってくれたことで、道を切り開く一歩を踏み出したと思います。

 3つは、驚くほど無法がはびこっている。「サービス業だからサービス残業はあたりまえ」なんて!現場では、法律とは「あってなきがごとし」の状況が無数にありますね。

 日本共産党は、大企業の利益優先、規制緩和万能、弱肉強食といった小泉「構造改革」が格差を広めてきた、と指摘してきました。今国会で「格差」という言葉が与野党から語られるようになりましたが、私たちの指摘に目を向けざるを得なくなったといえるでしょう。

 予算委員会では、佐々木憲昭衆議院議員が派遣労働問題を取り上げ、「労働者を右から左へ回すだけの『偽装請負』がある」と指摘、厚生労働大臣も「きちっとした指導をしていきたい」と答弁しました。皆さんは、一人ではありません。同じように悩んでいる人も沢山いる。全国各地で、1人でも入れる労働組合を結成するなど、頑張っている青年たちがいます。福島県のある青年はいつ会っても元気いっぱいですが、リストラを経験し、民青同盟に入り、ひどい実態は変えられると立ち上がっています。日本共産党は昨年10月、青年雇用のための緊急要求を発表し、人間らしく働きたいという当たり前の要求を実らせる決意を表明しました。「未来の主役が希望をもてない社会でどうする?」と、思いっきり大きな声をあげましょう!


プロフィール

たかはし・ちづこ

1959年秋田県能代市生まれ。青森市の私立東奥女子高校の英語教師。教職員組合の役員や、民青同盟青森県委員会副委員長としても活躍。

1983年11月日本共産党入党。青森県議会議員を経て2003年より衆議院議員。東北比例ブロック。

日本共産党準中央委員。現在、衆院厚生労働委員、党厚生労働部会長、党食料・食の安全・農林水産対策委員会責任者。

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