お詫び:音声ブラウザ用簡易ページは現在機能しません。このまま、通常のページをご覧ください。

日本共産党

  • 文字サイズ
  • 小
  • 中
  • 大

ENGLISH PAGE

赤旗

87、ロシアのウクライナ侵略

 「ロシアは侵略をやめろ」「国連憲章を守れ」の一点で世界の政府と市民社会が団結を。欧州の外交の失敗をアジアで繰り返さない

2022年6月

 ウクライナ侵略の責任は、あげて国連憲章をじゅうりんしたロシアにあり、軍事同盟の問題などでロシアの侵略を免責することはけっしてできません。

日本共産党は2014年のロシアによるウクライナのクリミア併合時から、ロシアのウクライナに対する侵略行為を厳しく批判してきました。

ロシアはクリミア併合を撤回せよ――世界の平和秩序を覆す覇権主義は許されない」(2014年3月19日)

 今回の侵攻の前にも厳しく警告を発し、ウクライナの東部地域の「独立」承認にあたってはその撤回をロシアに求めました。

ウクライナ問題 ロシアは軍事威嚇をやめよ――国際社会は外交的解決に力をつくせ」(2022年2月12日)

ロシアはウクライナ東部地域の「独立」承認と派兵指令を撤回せよ」(2022年2月22日)

 ロシアのウクライナへの侵略戦争は、おびただしい破壊と犠牲をもたらし人道危機を引き起こしており、直ちに攻撃を止めよと求めています。

ウクライナ侵略を断固糾弾する ロシアは軍事作戦を直ちに中止せよ」(2022年2月24日)

ロシアの原発への攻撃を糾弾し、攻撃中止を求める」(「しんぶん赤旗」2022年3月5日)

ロシアは国際社会の総意に従え――国連総会での人道決議の採択を歓迎する」(「しんぶん赤旗」2022年3月26日)

 日本共産党はこうした声明をロシアや各国の駐日大使館に送るとともに、ロシアおよびその同盟国のベラルーシの両駐日大使には直接、攻撃の中止を申し入れました。

侵略やめ即時撤退を/井上氏、駐日ロシア大使に要求」(「しんぶん赤旗」2022年3月29日)

ロシア大使との会談/井上氏が経緯を説明」(「しんぶん赤旗」2022年3月30日)

ロシアへの支援止めよ/宮本徹議員 駐日ベラルーシ大使と会談」(「しんぶん赤旗」2022年3月19日)

 こうした日本共産党に対し、ロシア政府は志位和夫委員長を無期限の入国禁止者リストに入れる措置を発表しましたが、これはプーチン政権がいかに侵略戦争への批判を恐れているかを示しています。

志位氏へのロシア入国禁止措置/事実無根の中傷 自ら孤立に導く愚かな決定」(「しんぶん赤旗」2022年6月1日)

 日本共産党は、日本政府のウクライナ支援は憲法9条を持つ国として、非軍事の人道支援に徹するべきだと主張するとともに、党独自にウクライナへの支援募金を呼びかけました。これまでに国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国連児童基金(UNICEF)、国際赤十字、世界食糧計画(WFP)、国連ウィメンに対し、全国から寄せられた募金1億6千万円余りを届けました。

 侵略とそれによる破壊と殺戮に対するロシアの責任は明白です。そのうえで、戦争という悲惨な結果になった背景には、「力対力」に陥った外交の失敗があったことを指摘しなければなりません。

 ヨーロッパでは、ソ連崩壊後、欧州安全保障協力機構(OSCE)というロシアと全ヨーロッパの国ぐにを含めた包摂的な枠組みがつくられ、OSCEを「紛争の平和的解決のための主要な機関」(1999年の欧州安全保障憲章)に定めました。しかし、この機能は生かされず、NATO(北大西洋条約機構)諸国もロシアも、軍事力によって相手の攻撃を「抑止」するという戦略をすすめ、「力対力」に陥ってしまいました。

 この失敗を東アジアで繰り返してはなりません。排他的な枠組みによる「力対力」に陥るのではなく、包摂的な平和の枠組みをつくり、それを安全保障の第一に位置づけて発展させることにこそ、ヨーロッパから引き出すべき最大の教訓があります。

政策