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67 領土問題

領土・領有権問題―私たちはこう考えます

2019年6月

 日本共産党の「北東アジア平和協力構想」(2014年1月)は、領土問題の外交的解決、紛争をエスカレートさせない行動規範を結ぶことを提案しています。

 これについて日本共産党の志位和夫委員長は、同年10月、韓国・高麗大学での講演で次のように述べました。

 「この地域に存在する領土に関する紛争問題の解決にあたっては、歴史的事実と国際法にもとづく冷静な外交的解決に徹することが重要です。力による現状変更、武力の行使および威嚇など、紛争をエスカレートさせる行動を厳に慎み、国際法にのっとり、友好的な協議および交渉をつうじて紛争を解決する行動規範を結ぶことをめざします。

 北東アジア地域には、いくつかの領土に関する紛争問題が存在しています。日本が関わる問題としては、尖閣諸島問題(中国名・釣魚島)、竹島問題(韓国名・独島)、千島問題という三つの領土に関する紛争問題があります。

 領土問題の解決そのものは、関係する二つの当事国間での冷静な外交的交渉によってはかられるべきです。同時に、領土に関する紛争をエスカレートさせないための行動規範を、当事国が受け入れ可能な形で、多国間で取り結ぶことは、北東アジアの平和と安定の確保にとって重要な意義を持つものと考えます。

 私たちが、この提起で念頭においているのは、ASEANと中国による南シナ海行動宣言(DOC)から行動規範(COC)をめざす取り組みです。DOCは、領土問題それ自体の解決を直接めざすものではありませんが、それを平和的・友好的な協議および交渉をつうじて解決すること、紛争を複雑化あるいは激化させ、平和と安定に影響を与えるような行動を自制することを求めている点で積極的な意義を持つものであり、これを法的拘束力をもったCOCに発展させる努力が重要となっています。」

 ● 特集「領土・領有権問題 私たちはこう考えます」を参照ください。

千島(「北方領土」)―日本とロシアの領土問題

 日本とロシアの領土問題について、日本共産党の全国都道府県委員長・地区委員長会議への志位委員長の報告(2019年1月)は、次のように提起しました。

日ロ領土問題――戦後処理の不公正にメスを入れる立場でこそ道が開かれる

 安倍首相は、昨年11月、ロシアのプーチン大統領との会談で、「日ソ共同宣言を基礎に平和条約交渉を加速させる」ことで合意するとともに、自らの任期中に日ロ領土問題に「終止符を打つ」と繰り返しています。期限をくぎって「終止符を打つ」としているのです。安倍首相は、交渉にのぞむ方針をそれ以上説明していませんが、安倍首相の方針は明らかです。

 日ロ領土交渉に関わってきた元外務省高官は、「安倍首相の方針を歯舞、色丹の『2島先行返還』と見るむきがあるが『2島先行』ではない、『2島で決着』が首相の方針だ」と指摘しています。その通りだと思います。歯舞・色丹の2島返還だけで平和条約を締結して領土問題を終わりにしてしまい、国後・択捉などそれ以上の領土要求を放棄する。安倍首相の方針は、そういうものにならざるをえません。

 これは、歴代自民党政府の方針すら自己否定し、ロシア側の主張に全面屈服するものです。領土は安倍首相の私物ではありません。このような“売国外交”は絶対に許されるものではありません。

 安倍首相は「70年間、領土問題が動かなかった」ことを強調しますが、日本政府は、国際的道理に立った領土交渉を、戦後ただの一回もやっていません。

 日ロ領土問題の根本には、1945年のヤルタ協定で、ソ連のスターリンの求めに応じて米英ソが「千島列島の引き渡し」を取り決め、それに拘束されて51年のサンフランシスコ平和条約で日本政府が千島列島を放棄したという問題があります。これは「領土不拡大」という第2次世界大戦の戦後処理の大原則に背く不公正な取り決めでした。日本共産党が主張しているように、この不公正にメスを入れ、全千島の返還を正面から求める道理ある立場に立ってこそ、解決の道は開かれるのであります。

 そのことは、いまプーチン大統領が「南クリルは、第2次世界大戦の結果、ロシア連邦に帰属しているのであり、そのことをまず認めるべきだ」と日本に迫っているもとで、いよいよ重要になっていることを、強調しておきたいと思います。

尖閣諸島・東シナ海の問題

 尖閣諸島・東シナ海の問題について、日本共産党の第27回党大会決議(2017年1月)は、次のようにのべ、中国の行動を批判しました。

 東シナ海で、中国は、2008年12月、尖閣諸島の領海に初めて公船を侵入させるという行動をとった。2012年9月、日本政府が民間人の所有者から尖閣諸島を買い上げる措置(いわゆる「国有化」)を行ったあと、中国公船による領海侵入が激増・常態化し、日中間の緊張が絶えず続く異常な事態となっている。中国側にどんな言い分があろうと、他国が実効支配している地域に対して、力によって現状変更をせまることは、国連憲章および友好関係原則宣言などが定めた紛争の平和的解決の諸原則に反するものであって、国際社会で決して許されるものではない。

 尖閣問題解決のための三つの原則を提起する(25回大会第6回中央委員会総会決議)

 ●中国軍艦船の尖閣諸島接続水域侵入について抗議する

 日本共産党の志位和夫委員長は2016年6月9日、中国軍艦船が尖閣諸島接続水域に侵入したことについて、次の談話を発表しました。

 一、尖閣諸島は歴史的にも国際法上もわが国の領土であり、この接続水域に中国軍の艦船が今回初めて入ったことはきわめて重大である。領土をめぐる紛争問題が存在している海域へのこうした軍艦による侵入は軍事的緊張を高めるだけであり、事態の平和的解決に逆行するものである。

一、わが党は、中国の今回の行為に厳重に抗議し、繰り返さないことを強く求める。

竹島問題

 竹島問題について、日本共産党は1977年に発表した見解で、①竹島が1905年に島根県に編入されて以来、半世紀にわたり日本領とされてきたこと、②1951年のサンフランシスコ条約第2条a項でも、竹島を、朝鮮にたいし放棄する島のなかに含めていなかったことを指摘し、竹島についての「日本の領有権の主張には、国際法上の明確な根拠がある」と指摘してきました。

 同時に、この島の編入の時期が、日本が韓国を武力で植民地化してゆく過程にあった1905年であり、当時、韓国の外交権が奪われていたことも考慮して、自国の領土とする韓国側の主張も検討する必要があることを明らかにしてきました。

 竹島の領有権問題を解決するためには、なによりも日本の過去の植民地支配への真摯な反省を明確にすべきであり、そうしてこそ、両国間で竹島問題を冷静に話し合う土台をつくることができます。そのうえで、日本と韓国の双方が持っている歴史的事実をつきあわせて、冷静な外交交渉をおこなうことを日本政府に求めます。

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