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日本共産党

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6 女性

男女差別のない日本へ、社会のあらゆる分野で、女性が生きいき力を発揮できるジェンダー平等社会を実現します

2019年6月

 「差別なく安心して働き続けられる職場を」「夫婦別姓を選びたい」「性暴力やハラスメントのない社会に」「認可保育所を増やして」「暮らしていける年金を」――今度の参議院選挙は、こうした女性の切実な願いを実現するうえで、大きなチャンスです。政治を変えて、女性が安心して暮らせる、平等で、人権が尊重され、希望がもてる社会の実現にむけて、ともに力を合わせましょう。日本共産党は、女性の願いを実現するあたらしい政治をつくるために、全力をつくします。

 日本社会の根深い男女差別、女性の人権が尊重されない異常さがつぎつぎに噴き出しています。相次ぐセクハラ事件や医学部入試の女性差別に、女性の怒りは大きく高まり、運動が広がりました。いっこうに解決されない保育所待機児童問題、女性の6割近くが非正規雇用、男女賃金格差などの職場の女性差別、そして政治参加の面でも、国会議員に占める女性比率は、衆議院10.1%、参議院20.7%という低さです。

 日本は、男女平等度を示す「ジェンダーギャップ指数」で149か国中110位です。なぜこうした深刻な遅れが残されているのでしょうか。安倍政権は「女性の活躍」を看板にしてきましたが、大企業・財界のいいなりで、職場の男女差別や非正規雇用の差別の改善など、平等と女性の地位向上のための法整備や施策に背を向け続けてきました。また、憲法9条をはじめとする憲法「改正」に異常な執念を燃やす安倍政権の根底に、戦前の侵略戦争美化、男尊女卑、個人の尊厳の否定などの時代逆行の思想が根深くあります。

 今年12月、あらゆる女性差別の禁止・撤廃を求める女性差別撤廃条約が国連で採択されてから40年の節目を迎えます。1979年の女性差別撤廃条約の採択以来、世界では、男女差別をなくすための法整備や社会条件づくり、意識改革も含めた努力が積み重ねられてきました。日本でもこうした努力に学び、女性差別撤廃条約の全面実施、個人通報制度を実現する選択議定書の批准、ILOの主要な条約の批准をすすめていきましょう。そして、社会のあらゆるところから女性差別をなくし、女性も男性も、平等に、人間らしく生きることのできるジェンダー平等社会の実現にむけて、本格的に歩みだすことがどうしても必要です。日本共産党は、そのために次のような政策をかかげ、女性・国民のみなさんと協力して実現をめざします。

職場の男女差別や格差を是正するルールをつくり、女性の能力と役割が正当に評価される社会を

 働く女性は増え続け、全就業者の44%にあたる2,946万人となっています。とりわけ、結婚、出産、子育てなどの時期とも重なる25歳から44歳の女性の増加が大きく、2001年から2018年までの間に、就業率は62%から76.5%へ15%近くも上昇しました。多くの女性が、仕事と家庭の両立の大変さ、保育所不足などに悩みながら働いています。

 働く女性の56.0%は、パートや派遣、契約社員などの非正規雇用です。女性の賃金は、正社員同士で比べても男性の75.6%、民間企業の管理職の女性比率は14.8%にすぎません。

 働く女性がおかれている差別と格差を是正し、安心して働き続けられる労働条件や職場環境の改善、男女ともに働きながら子育てできる社会条件づくりをすすめます。

男女の賃金格差や昇進昇格差別をなくし、職場の男女平等をすすめます

同一価値労働同一賃金の原則を法律に明記します

 同じ仕事をしているなら賃金も同じ、さらに全く同じ仕事、職種ではなくても、必要な知識・技能や経験、負担・責任などが同じなら賃金を差別しないというのが、同一価値労働同一賃金の原則です。政府や財界がこの原則を骨抜きにして、「人材活用の仕組み」や会社への貢献度などによる差別を容認し、差別を温存しつづけていることは許されません。日本政府も批准しているILO(国際労働機関)条約「同一価値労働・同一報酬」(100号)にもとづいて、真の同一価値労働同一賃金の法整備をすすめます。労働基準法や男女雇用機会均等法(均等法)、パート法などに同一価値労働同一賃金を明記し、格差是正のための実効ある措置をとります。

あらゆる「間接差別」を禁止し、巧妙な女性差別をなくします

 均等法施行30年余を経てもなお、男女賃金格差や昇進・昇格の格差は解決していません。性を理由にした露骨な差別ができなくなった企業が事実上の差別を続けるために、総合職と一般職にわけるコース別雇用管理などの巧妙な女性差別がおこなわれているからです。「転勤できない」「業務がちがう」などを表向きの理由にして、昇給・昇格や賃金で大きな格差、差別があります。

 国連・女性差別撤廃条約やILO条約では、形の上では性による差別とみえなくても、一方の性に不利益な影響を与える行為を「間接差別」と規定し、違法な差別として禁止しています。日本でも均等法に「間接差別」禁止が盛り込まれましたが、きわめて限定的な内容にとどまっています。募集や採用の際に身長・体重等を要件にすること、募集・採用、昇進などに際して転居を伴う転勤を条件とすること、昇進にあたって転勤経験があることを要件にする、の3つの場合だけです。しかも実際には転勤がほとんどない場合などしか「間接差別」に該当しません。「間接差別」の問題で都道府県の雇用環境・均等部(室)が是正指導したのは、2017年度、16年度とも1件もなく、「間接差別」のほとんどが事実上、野放しになっています。

 均等法に「すべての間接差別の禁止」を明記し、結果として一方の性に不利益を与える基準、制度について、広く規制し、是正を図ります。

差別是正のための権限をもつ独立した救済機関を設置します

 労働者からの相談や差別の訴えは、都道府県におかれた国の出先機関である雇用環境・均等部(室)が受け付けています。しかし企業に是正指導や勧告をしても、使用者が従わなければ、それ以上、改善させることができません。是正を求めて裁判に訴えるのは非常に負担が重く、時間もかかります。

 気軽に相談することができ、差別があったかどうかを調査、認定し、是正につよい権限をもつ政府から独立した救済機関を設置します。EUのように会社側・使用者に「差別はしていない」ことの立証責任をもたせます。

最低賃金をただちに全国どこでも1000円、さらに1500円めざし、パートやアルバイトで働く女性の賃上げを実現します。全国一律最低賃金制度をつくります。

 女性労働者の半数以上は、非正規雇用です。年間収入100 万円未満が44%を占めています。女性のパートタイム労働者の平均時給は1,105円、フルタイム並みに働いても生活できない低い水準です。女性の低賃金、男女格差の是正のうえでも、パートをはじめとする非正規雇用の賃金の引上げが急がれています。

 全国平均874円(2018年度)の最低賃金を抜本的に引き上げます。全国一律の最低賃金制を確立して地域による格差を解消するとともに、当面ただちに全国一律1,000円を実現し、さらに1,500円をめざします。カギは中小企業の賃上げ支援です。社会保険料の事業主負担分を減免するなどして、中小企業の賃上げを応援します。

 保育や介護・障害福祉分野の労働者は、公定価格や報酬で政府が賃金水準を決めています。低賃金の解決のために、国の責任でただちに5万円の賃上げを行います。

非正規でも仕事が同じなら賃金や労働条件は同じ、「均等待遇原則」を確立し、正社員化をすすめます

パート法、派遣法に均等待遇原則を明記し、差別是正をすすめます

 有期雇用やパートなどの非正規雇用でも、同じ仕事なら正社員との時間比例で、同じ賃金、同じ労働条件を保障するために、同一価値労働同一賃金、均等待遇の原則を、労働基準法、パートタイム労働法や労働者派遣法に明記し、賃金や賞与、有給休暇、福利厚生などでの不当な差別をなくします。

非正規雇用の「使い捨て」をやめさせ、正社員化をすすめます

 本来、派遣や有期雇用は、一時的・臨時的なものです。正社員が当たり前の社会をめざし、労働者派遣法を抜本的に改正し、有期雇用の規制強化をすすめ、派遣や契約社員などは、臨時的・一時的な業務など合理的な理由がある場合に限定します。不当な雇止め、違法・脱法的な働かせ方を厳しく取り締まります。有期雇用による不合理な労働条件を禁止した労働契約法第20条を厳しく守らせます。正規労働者の募集・採用の際には、その業務についていて正規を希望するパートや有期労働者などを優先的に雇うことを努力義務化します。無期雇用への転換が迫られる5年を前に非正規労働者を解雇するという違法・脱法行為を厳しく取り締まります。

自営業・農業女性の労働を正当に評価する税制改正をおこない、権利を守ります

所得税法56条を改正し、家族従業者の働き分を正当に評価します

 家族従業者に支払う給与が経費として認められていない現行制度は、自営業・農業に従事している女性に対する人権侵害です。廃止を求める運動がひろがっています。所得税法56条廃止の決議や意見書を採択した自治体は、全国で500を超えています(全国商工団体連合会調べ)。国連女性差別撤廃委員会は、所得税法56条が家族従業女性の「経済的自立を事実上妨げている」として、見直し・検討をもとめています。所得税法56条を廃止して、妻など家族従業者の働き分を正当に評価し、必要経費と認められるようにします。

病気や出産の時に安心して休める出産・傷病手当金制度をつくります

 国民健康保険には病気やけが、出産の際の休業補償がありません。病気や出産のときに安心して休めるような支援制度をつくります。国民健康保険に出産手当金・傷病手当金の「強制給付」の制度をつくり、経済的な負担の軽減をはかります。

 自営業・農業女性が加入している国民年金の加入者が出産した時に、出産前後の4カ月間の国民年金保険料の免除制度が今年4月から始まりました。重要な一歩です。さらに国民健康保険にも出産前後の保険料免除制度をつくります。

国連「家族農業の10年」にふさわしく農業女性の地位向上をはかります

 昨年12月に国連総会で、女性の権利保護、農民や農村で働く人々が政策決定に参加する権利を定めた「農民と農村で働く人々の権利のための宣言」が採択されました。また今年から国連「家族農業の10年」が始まっています。家族農業を食料生産の中心的な担い手と位置付けようというのが国際社会の流れです。しかし安倍政権は国連の宣言の採択に棄権し、農産物の際限ない自由化につきすすみ、地域農業つぶし、農業支援施策切り捨てをすすめています。家族農業を重視し、支援するとともに、家族農業の重要な担い手である女性の権利を守ります。農業経営における男女平等、政策決定機関への女性の参加促進、出産・子育てや介護との両立支援など、安心して働き続けられるための支援をつよめます。

女性も男性も、安心して働き続けられる環境整備を

長時間労働を改善し、仕事と家庭が両立できる働き方を実現します 

 女性の地位向上と男女平等の前進にとって、男女ともに人間らしく働き、子育てしながら働き続けられる社会の実現は不可欠です。6歳未満の子どもをもつ夫の育児・家事時間は、日本では83分、一方、アメリカ、ドイツ、スウェーデンなどでは180分を超えています。日本の女性の育児・家事時間は7時間34分と際立って長く、家事、育児が女性の重い負担となっています。

 1997年の労働基準法改悪で、男女共通の労働時間規制を設けないまま、女性の残業や深夜労働の制限を撤廃して以降、女性にも長時間労働がひろがっています。働く女性の4人に1人が切迫早産、流産を経験するなど健康破壊・母性破壊も深刻です。こうした過酷な働き方を背景に、総合職として入職した女性は、10年後に58.6%が離職、20年後に85.8%が離職しています。

 安倍政権が強行した「働き方改革」は、世論と運動におされて残業時間に罰則付きで法的規制を導入しましたが、その上限は月100時間未満という過労死ラインと同水準のものです。子育て、介護などの家庭責任をもつ労働者、多くの女性は、ますます働き続けることが困難になります。

 「残業は週15時間、月45時間、年360時間まで」を法律で規制します。最低11時間の連続休息時間の確保、残業代の割増率の見直しなどで、長時間労働を是正します。

 子育て期の労働者の時間外労働の免除、短時間勤務制度はただちに小学校入学前まで延長し、さらに拡充をめざします。深夜労働の免除も中学校入学前まで請求できるようにします。

妊娠・出産への不利益取り扱い(マタニティハラスメント)をやめさせ、解雇、退職勧奨を根絶します

 婚姻、妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いやハラスメントについて、都道府県労働局雇用環境・均等部(室)に寄せられた相談件数は、6,940件(2017年度)、育児休業に関する不利益取り扱いが4,090件です。実際に是正指導を行った件数も、妊娠・出産に関するハラスメントで5,764件、女性労働者の妊娠・出産にかかわる母性健康管理が不適切とされた是正指導も4,248件と、高い水準が続いています。これら事例は氷山の一角です。

 労働基準法や男女雇用機会均等法などで解雇や雇止め、不利な配置転換などの不利益取り扱いは禁止され、2017年1月からは、上司・同僚による妊娠・出産、育児休業利用に関する嫌がらせなどのハラスメントの防止措置が事業主に義務付けられました。こうした規定を守らせるよう、指導を徹底します。

 妊娠中や出産前後の女性が安心して訴えることのできる相談窓口を増やします。雇用環境均等部(室)の体制を強化・拡充し、違反した企業名のすみやかな公表、罰則の強化などをはかります。

だれでも安心して利用できる育児・介護休業制度へ改善をすすめます

 育児休業制度の利用率は、女性が82.2%、男性が6.16%です(2018年度)。男女がともに育児休業を取得できるようにするために、現在67%の所得保障を、当面、父母それぞれにつき3カ月間は100%にする、分割取得をしやすくするなどの改善をすすめます。男女賃金格差の是正をすすめて、男性も育児休業を取得できるようにし、子育ては“男女共同の責任”という考え方が当たり前の社会をつくります。

 育休を取ったら人事評価を下げられた、昇進・昇格が遅れたなどの訴えが相次いでいます。育休を取っていない労働者と比べて不利益があっても、現状では法違反にならないからです。不利益取り扱いの禁止を徹底し、安心して利用できるようにします。代替要員確保の助成金の増額や助成期間の延長など中小企業への支援を充実します。

 有期雇用の場合、利用には、同一の事業主に1年以上雇用され、子どもが1歳半まで労働契約の満了が明らかでないことという厳しい条件が付けられています。これを改善して、有期雇用をふくめ、6カ月以上勤続している労働者すべてに対象を拡大します。

 短時間勤務制度や時間外・深夜労働免除制度は、子どもの対象年齢の拡大など充実をはかります。子どもの病気などで利用できる「子ども看護休暇」は、学校行事への参加などにもつかえる「家族休暇」制度とし、両親が各年10日以上に拡充します。

 制度利用による不利益扱いを許さず、原職復帰原則の確立、苦情処理・救済制度の拡充、指導・監督の徹底、違反企業への罰則強化などをはかります。

 介護休業中は社会保険料免除がないなど不十分です。3カ月が限度となっている休業期間の延長など、制度の拡充を図ります。

安心して子どもを預け働ける社会へ、認可保育所を30万人分増設し、保育水準を確保しながら待機児童を解消します

 「働きたいのに保育所がない」「育児休業から復帰できない」「希望の保育所に入れない」などの実態が依然として深刻です。「出産・子育てしながら働きつづけたい」「安心して預けられる保育所を」の当たり前の願いを実現するために、 日本共産党は、認可保育所30万人分増を新規に増設し、保育水準を確保しながら、待機児童を解消します。消費税増税なしに、保育料の無償化をすめます。

公立保育所を柱に30万人分の認可保育所を整備します

 認可保育園を希望しながら無認可施設や企業主導型保育所になどで保育を受けている子どもを含め、待機児童を解消します。かつて認可保育所の80%を占めていた公立保育所は、1917年には35%に減少しています。国と自治体の責任で、公立保育所を柱に30万人分の認可保育所を増設します。安倍政権が、公立保育所「無償化」の財源を全額自治体負担としていることは、公立保育所の廃止・民営化を加速するものであり、許しません。安倍政権がすすめる保育の規制緩和、詰め込み、企業参入促進をやめさせます。

保育基準を引き上げ、安心して遊び成長できる保育環境をつくります

 安倍政権は、面積基準や職員配置基準が認可保育所より低い基準の小規模保育(0~2才対象)や企業主導型保育を推進しています。企業主導型保育施設では突然の閉園などが続いています。計画的に基準の引き上げを行います。国と自治体の責任で園庭、ホールを確保し、園外活動を安心しておこなえるようにします。

保育士の賃金の引上げ、配置基準の改善をすすめます

 都市部でも地方都市でも保育士不足が深刻です。東京都の調査では、約2割の保育士が退職意向をもっており、理由は「給料が安い」(65%)、「仕事量が多い」(52%)、「労働時間が長い」(37%)です。保育士の労働条件の改善は、子どもたちにより良い保育環境を保障するためにも、保育士労働者の権利を守るためにも重要です。賃金は、介護労働者などと同様に政府が決める水準が低く抑えられていることが問題です。ただちに5万円ひきあげ、ひきつづき全産業平均にひきあげます。配置基準の改善をすすめます。

学童保育の指導員複数配置の基準緩和を許さず、量的にも質的にも整備し、安心して過ごせる学童保育をつくります

 子どもたちが放課後や休みの日に安心して過ごせる学童保育の拡充は、働く父母の切実な願いです。学童保育を利用する子どもの数は、毎年増加しつづけ、121万人余となっています。申し込んでも入所できかなった待機児童の数も増え続けています(全国学童保育連絡協議会2018年5月1日現在実施状況調査)。

 政府は「新・放課後子ども総合プラン」(2018年)で、2023年度末までに30万人分の学童保育を整備するとしています。しかし、その中身は、すべての子どもを対象とする放課後子ども教室と一体で運営することを中心とした整備であり、学童保育そのものの拡充・整備ではありません。

 保護者が仕事などによって昼間家庭にいない小学生を対象にして、放課後、土曜、春休み、夏休み、冬休み等の長期の休みの間の子どもの生活を保障する学童保育と、すべての子を対象とする放課後子ども教室は、それぞれの目的にみあった形で充実をはかります。

 2014年、父母や指導員たちの長年の運動によって厚生労働省が設備と運営に関する基準を示しましたが、解決すべき課題が山積しています。しかも、「職員の複数配置」の基準を緩和して、「一人体制」でもかまわない、としてしまいました。国の責任が問われています。

 「子どもたちが安心して過ごせる学童保育をつくってほしい」。保護者と指導員のみなさんの願いをともに、安心して預けることのできる学童保育をつくり、ひろげるために力をつくします。

学童保育を増設し、待機児童を解決します

 新一年生の入所が多く、「学童に入れなかった」などの実態が各地で生まれています。学童保育自体がない市町村が121にも上っています。国と自治体の責任で、実態にみあった学童保育整備計画をつくり、待機児童を解消します。

40人の適正機微への分割、大規模施設の解消をすすめます

 厚生労働省の基準では、集団の規模は「おおむね40人以下」とされています。改善の努力も進められてきましたが、3年たった今も4割が41人以上の施設です。子どもたちに負担を強いる大規模施設を一刻も早く解消します。適正規模になるよう施設の分割をしやすくするために、補助単価を見直し改善をはかります。

指導員の複数配置、有資格者の配置を「従うべき基準」に戻し、指導員の処遇改善などをすすめます

 学童保育は、子どもの安全を守ることが第一義的に求められています。その大事な保障が「職員の複数配置」です。「職員の複数配置」が「従うべき基準」として定められたけられた指導員の複数配置と公的資格が、人手不足を理由にした一部の自治体の声をうけ、「参酌化」に改悪されました。基準化してからわずか4年です。

 職員の複数体制、有資格者の配置を「従うべき基準」に戻し、子どもの安全・安心を守ります。すみやかに「一支援の単位の児童数40人以下」「児童一人につき1.65㎡以上」等の他の基準についても「従うべき基準」に位置づけ、改善を図ります。

 指導員の多くが非正規雇用です。正規職員は、公営で2.9%、民営で18.6%に過ぎません。年収は、半数以上の指導員が150万円未満です。国は処遇改善のための事業を始めていますが、自治体の費用負担が大きく、2割の自治体しか活用していません。指導員という専門性を保障するために、補助単価を改善し、指導員の処遇改善につながる仕組みをつくります。

ひとり親、低所得者へ保育料の減免制度をつくります

 経済的困難をかかえた家庭が学童保育への入所をあきらめざるをえない要因のひとつが保育料です。自治体で無償にしているところをはじめ8割を超える自治体が独自になんらかの減免措置をおこなっていますが、自治体からの補助が少ないところでは月額2万円を超えるところもあります。学童保育を必要としている子どもたちが経済的理由で利用できないことがないよう、国としてのひとり親家庭、低所得の家庭への減免制度をつくります。

女性の人権と尊厳が守られる社会を

 女性の人権と尊厳が守られ、誰もが自分らしく生きられる社会をつくります。「個人の尊厳と両性の本質的平等」をうたう憲法24条と国連女性差別撤廃条約や国際条約にもとづいて、人権を守る制度、法律を国際的水準に引き上げます。人間の尊厳が大切にされる社会をつくります。 

 ( →「個人の尊厳とジェンダー平等のために――差別や分断をなくし、誰もが自分らしく生きられる社会へ」参照)

選択的夫婦別姓制度の実現、法律に残る男女差別を一掃します

 法律に残されている差別的規定をただちに見直します。

 民法を改正し、選択的夫婦別姓制度の導入、女性にだけある離婚後100日の再婚禁止期間の廃止、無戸籍の原因である嫡出推定など民法や、戸籍法に残る婚外子差別規定など、家族に関する法律上の差別を全面的になくします。夫婦同姓を法律で義務づけている国は、世界で日本だけです。国連の女性差別撤廃委員会からも、夫婦同姓の義務づけを見直すように、何度も勧告を受けてきました。国民の世論も選択的夫婦別姓制度導入への賛成が反対を上回るようになっています。しかし戦前の「家制度」を理想とし、夫婦の姓については「女性の活躍」の立場から「通称使用」を認めるだけの安倍政権には、民法に残されている差別を解決することはできません。 

 この間、野党共同で民法改正法案を提出してきました。早急な国会での審議を求めるとともに、選択的夫婦別姓制度などを実現する国会と政府をつくります。

セクハラ、マタハラ、パワハラなどあらゆるハラスメントを禁止し、ハラスメントをうまない職場と社会をつくります

 セクシュアルハラスメント、パワーハラスメントなど、ハラスメントは、個人の尊厳・人格を傷つける重大な人権侵害です。職場でハラスメントを受けたことのある労働者(男女計)は38%にのぼります(「連合」調査)。ハラスメント被害者の半数以上は「仕事のやる気」を失い、女性では26.1%が「心身の不調をきたした」、22.1%が「仕事をやめた.変えた」と答えています(同)。

 6月のILO総会では、新しく「仕事の世界における暴力とハラスメント」に関する条約が採択されました。政府は今年の均等法等を改正した際も、女性、労働者の声に背を向け、ハラスメント禁止規定を盛り込みませんでした。

 日本共産党は2006年の均等法改正の修正提案で、セクシュアルハラスメント禁止規定の明記を提案するとともに、昨年12月に「職場におけるハラスメントをなくすための実効ある法整備を求める申し入れ」を行い、ハラスメント禁止の法整備と被害者救済、防止対策の強化を求めてきました。

 ILO条約を早急に批准します。条約が求める水準の法整備を行います。加害者の範囲を、使用者や上司、同僚だけでなく、取引先なども含め広く定義します。被害者救済と保護、不利益取り扱いの禁止、希望にもとづく原職復帰などを明確にします。相談窓口の拡充、労働行政の体制強化、独立した救済機関の設置で、迅速な救済を図れるようにします。

 セクシュアルハラスメントが横行する背景には、女性の地位の低さ、女性差別や女性蔑視の根深さがあります。法整備や制度の拡充をすすめながら、セクハラをはじめとする人権侵害、ハラスメントを許さない世論をつくり、賃金格差やパート差別など職場の男女差別是正、性別役割分担意識の払拭など、総合的な取り組みをすすめます。

被害者支援の充実、刑法の抜本的改正などをすすめ、性暴力を許さない社会をつくります

 性暴力被害者への支援体制を抜本的に拡充します。国と自治体の責任で、被害にあった人がいつでも相談でき、心身のケア、証拠保全、包括的な支援を行う24時間対応のワンストップ相談支援センターを少なくとも各県1カ所につくります。被害者に配慮した相談体制、必要な医療体制、二次被害防止のため専門家の養成・研修、心身の回復に効果的な支援などを強めます。性暴力被害者支援法の成立に力をつくします。

 性犯罪被害者や支援者を中心とする声と運動が広がるなか、2017年に行われた刑法改正では、性犯罪を非親告罪とするなど、重要な前進がありました。しかし国際水準からみるならば、強制性交等罪の「暴行・脅迫要件」が残され、性交同意年齢が13歳にとどまるなどの課題があります。強制性交等罪の「暴行・脅迫要件」の撤廃し、同意要件の新設、性交同意年齢の16歳への引き上げ、子どもへの性暴力での罪の加重、子どもが被害者の場合は時効を停止するなど、刑法の見直しを行います。人権尊重の立場から、性犯罪をなくし、被害者を救済するために、法整備をどうすすめるのか、幅広い議論を行うことを重視します。

 相談体制の充実、学校教育での性教育と幅広い啓発活動を強化します。子どもや女性の性の商品化を許さず、啓発、世論喚起の努力をつよめます。

DVを許さず、被害者救済と保護、自立支援、DV防止策を充実させます

 全国で287カ所に設置された配偶者暴力相談支援センターに寄せられたDV相談は、2017年度に10万6,110件、そのうち98%が女性からの相談です。配偶者が圧倒的に多いものの、離婚後の相手や交際相手、元交際相手も16%を占めています。

 DV被害者の救済と保護、自立支援の充実、暴力を防止するための施策の強化をすすめます。DV防止法を改正し、保護命令期間の延長をすすめます。国の予算を増やし、関係諸機関との連携協力・ネットワークづくりと切れ目のない支援、配偶者暴力相談支援センターの増設、24時間相談体制の確立などをすすめます。民間シェルターへの委託費、運営費への財政的支援を強め、施設条件の改善をすすめます。中長期滞在できるステップハウスへの助成、公営住宅への優先入居など、被害者の自立、生活再建のための支援を強めます。DV被害者や子どもの心身のケアをふくめ専門スタッフの養成・研修の充実、警察内での教育の徹底などをすすめます。加害者更生プログラムの制度化など、加害者の更生対策をすすめます。

 生活困窮、DV被害、社会的孤立、性的搾取など、さまざまな困難を抱える女性たちの支援法を制定します。

差別や人権侵害を受けやすい、障害者などの女性の権利を守ります

 女性のなかでも、とりわけ障害者、在日外国人、移民の女性などは、より差別や人権侵害を受けやすく、様々な支援制度の利用が困難な立場におかれています。貧困も深刻です。国連・女性差別撤廃委員会は、日本政府に対する勧告で、こうした女性の実態の情報が不足していること、教育を受ける権利の保障、差別の是正、雇用、健康支援、政策・意思決定機関への参加などをすすめることを求めています。こうした見地で、国、自治体の施策を見直し、実態をふまえた支援策の充実、差別の是正で、あらゆる立場の女性の権利を守ります。

ストーカーへの迅速な対応を強め、被害防止をめざします

 つきまといや面会・交際の要求、無言電話やメールなどをくりかえすストーカー被害が後を絶ちません。警察に寄せられたストーカーの相談は2万2,737件にのぼっています(2016年)。ストーカーへの迅速な対応、被害の防止対策をすすめます。この間、2000年に重大な人権侵害としてストーカー規制法が制定され、2013年、2016年の改正で、メール送信を規制対象にする、禁止命令有効期間1年を規定するなどの法改正が行われています。今後も、実効ある法改正を検討するとともに、被害者が相談できる窓口や体制の充実、関係機関の連携強化、被害者が一時避難できる施設の拡充、民間シェルターへの助成、加害者更生プログラムの研究・実施などを急いですすめます。

米兵による暴行を許さず、日米地位協定の見直しをすすめます

 米兵による女性・少女への暴行・傷害・殺害事件が後を絶ちません。米軍の特権的地位を認めた日米地位協定によって、「公務中」の犯罪の第一次裁判権は日本側になく、「公務外」でも容疑者が基地内に逃げ込めば、日本側に身柄が引き渡されない限り起訴できません。不当な日米地位協定を抜本的に改正します。根本的には米軍基地があるかぎり米兵・米軍属による犯罪・事件はなくなりません。米軍基地の撤去が必要です。元凶である米軍基地を押し付けてきた日米両政府の責任が厳しく問われています。

日本軍「慰安婦」問題の解決をはかります 

 日本軍「慰安婦」問題は、日本がおこした侵略戦争のさなか植民地にしていた台湾、朝鮮、軍事侵略していた中国などで女性たちを強制的に集め、性行為を強要した非人道的行為です。当時の国際法規からみても違法行為です。

 「慰安婦」とされたすべての被害者が人間としての尊厳を回復してこそ真の解決になります。政府は、女性の人間としての尊厳を踏みにじった歴史の真実に対して、「性奴隷制」の加害の事実を認め、被害者への謝罪と賠償の責任をはたすべきです。「慰安婦」問題で「軍の関与と強制」を認め、歴史研究や歴史教育を通じて「同じ過ちを決して繰り返さない」とした「河野談話」にそって、子どもたちに歴史の事実を語り継いでいくことが必要です。

あらゆる政策決定、意思決定の場で、男女半々の実現を

 女性の政治参加、政策・意思決定の場への男女の平等な参加は、民主主義社会の当然の姿であり、その社会の男女平等の進み具合を示すものです。国連では、2030年までにあらゆる分野で男女50-50を実現しようとよびかけています。

 国連・女性差別撤廃条約は、「政治的・公的活動における平等」として確保すべき権利を規定しています。それは、1つに、あらゆる選挙における選挙権とすべての公選による機関に選挙される被選挙権、2つめに、政府の政策策定、実施に参加する権利、政府のすべての段階の公職につき、公務を遂行する権利、3つめに、公的、政治的活動に関係する非政府機関や非政府団体に参加する権利です。これは、女性の参政権の行使に加えて、女性自らがさまざまな政治参加に参加し、役割を担うことで平等を実現しようとしているのです。

 日本ではこの分野の遅れがとりわけ深刻で、国連・女性差別撤廃委員会から繰り返し遅れが指摘されてきました。

 日本においても、男女平等の実現めざし、国政、地方議会、国・自治体の機関、司法、教育・研究機関、民間企業の経営、管理職など、あらゆる政策決定、意思決定の場に、男女が平等に参加し、指導的役割を発揮できる社会をめざします。そのためにも、仕事や社会活動と家庭の両立が可能な社会的条件をつくります。

政府や自治体の行政機関、管理職、審議会などへ、男女の平等な参加をすすめます

 政府は、2020年までに各分野の指導的地位につく女性比率を30%にするとしています。しかし肝心の国家公務員の女性の管理職比率は低水準にとどまり、2016年からは国家公務員の本庁課長相当職の目標を7%、指定職相当を5%に引き下げたにもかかわらず、現時点の到達でも、本省課長相当職5.9%、指定職相当で3.9%と、目標達成のめどがたちません。地方自治体でも、都道府県の本庁課長相当職以上で9.7%、市区町村16.7%という水準です。

 政府は、2020年までの30%目標の早期達成はもとより、国連がかかげる、あらゆる分野で2030年までに50-50にみあった目標に改定し、その実現にむけてイニシアティブを発揮すべきです。

 そもそも国家公務員の女性割合が19.3%、地方公務員で33.7%と少ない現状の改善が必要です。公共部門の職員数自体がOECD平均の半分以下、女性の多くが非正規で働いている公務労働の現状を打開し、公務員定数削減による非正規化の流れを転換することが不可欠です。政府と自治体が計画的に女性の採用、登用をすすめるようにします。

 大学、大学院で学び研究者になる女性が増えています。しかし、女性研究者をとりまく環境や、教育・研究の条件は劣悪です。研究者にしめる女性割合は16.2%ですが、大学の准教授24.6%、教授16.7%と低くなり、非常勤講師などで女性の割合が高くなっています。昇進差別やセクハラをなくし、出産・育児休職からの復帰支援策の拡充、大学内保育施設の充実など、能力を十分に発揮できる環境づくりをすすめます。

 民間団体が自主的に目標や計画をもって取り組むことを激励します。

 防災・復興に女性の意見を反映できるしくみをつくります。中央・地方の防災会議、避難所運営への女性の参加を促進します。

民間企業に改善計画、数値目標の策定・公表を義務づけます

 民間企業の管理職の比率は、課長相当職以上で9.8%、上場企業役員では4.1%となっています。EU加盟国では、女性管理職比率が5割に近づいている国もあります。「女性活躍推進法」の改正で、100人以上の民間企業に目標や改善計画作成などを義務づけられましたが、その内容の充実が必要です。実態分析や目標設定、計画策定の項目、公表すべき内容を改善し、採用に占める女性比率や管理職・役員の比率、男女賃金格差、非正規の比率、産休等の制度の利用状況などの公表、改善にむけた数値目標と具体的な取り組みをふくむ計画の策定を義務づけます。男女格差の大きい大企業には実施報告の提出を求めます。中小企業の負担軽減のための支援策を設けます。

人口構成にふさわしく男女50-50の議会をめざします

 「男女の候補者ができる限り同数となること」をかかげ、日本共産党を含む超党派で提案し、女性の運動と協力して成立させた「政治分野における男女共同参画法」のもとで迎える初めての国政選挙が、この参議院選挙です。各政党の姿勢が問われています。

 現在の女性国会議員比率は、衆議院で10.1%、参議院20.7%です。衆議院で比較している列国議会同盟の調査では、192カ国中の164位、先進国で最低のランクにとどまっています。地方議員でも女性の割合は、都道府県会議員10.0%、市区町村議員13.4%にすぎません(2018年12月末)。

 今年の統一地方選挙で日本共産党は、当選者のうち女性の割合が、道府県議で52%、政令市議で52%、区市町村議員で40%となりました。今度の参議院選挙での日本共産党の候補者の女性割合は55%となっています。引き続き努力していきます。

 人口構成にふさわしい、男女50-50の議会をめざします。

 小選挙区制度を廃止し、多様な民意を反映する比例代表による民主的な選挙制度への改革を行います。比例定数削減は、民意を切り捨て、女性の政治参加の促進にいっそう障害をもたらすものであり反対です。選挙区300万円、比例区600万円という世界的にも異常に高い供託金も女性の政治参加促進の障害となっており、引き下げます。

 女性が議員として活躍できるように、社会全体で女性差別の是正、産休制度の確立をはじめとして妊娠・出産、子育てや介護などと議会活動、社会活動が両立できる条件整備、議会でのセクハラや女性議員いじめなどをなくす議会運営の民主的改革などをすすめます。

男女の固定的な役割分担意識の解消をめざし、社会の各分野で男女平等教育、研修などをつよめます

 あらゆる分野での男女平等の参加をすすめるうえで、法制度や支援策の充実を図るとともに、根深い男女の固定的役割分担意識を解消し、男女平等が当たり前になるために、憲法と女性差別撤廃条約にもとづいて、男女平等・ジェンダー教育、研修、周知・広報を、行政や自治体、教育機関、司法、警察をはじめとする専門機関、マスコミ、地域社会など、社会のあらゆる分野、場面で、積極的にすすめていきます。とりわけ若い世代のなかで男女平等教育を徹底していくことが、ジェンダー平等の社会の実現、より良い未来をつくるうえで決定的に重要です。

女性が安心して暮らせる社会保障を

ひとり親家庭への支援を拡充します

児童扶養手当を拡充します

 母子家庭への経済的支援の拡充は喫緊の課題です。母子世帯は123万世帯、父子家庭は18.7万世帯です。父子家庭の父親の85.4%、母子家庭の母親81.8%が働いています。しかし母子家庭の母親の場合、43.8%がパート・アルバイトなどの非正規雇用で、母子家庭の母親が仕事で得た収入は平均200万円と低く、両親と子どもがいる世帯平均の3割程度にすぎません。

 ひとり親家庭の命綱である児童扶養手当の支給額を第一子から抜本的に拡充します。所得制限の見直し、多子加算の引き上げなどをすすめます。児童扶養手当を支給開始5年後に半減する措置をやめさせます。

 父子家庭への支援をすすめます。一人で仕事と子育てをする大変さは、父親も母親も変わりません。長時間労働を強いられている父親の場合、子育てのために仕事を変えざるをえない人も少なくありません。就労収入は母子家庭を上回るものの、平均で398万円、300万円未満の世帯が35.2%、200万円未満も2割です。父子家庭の実態に即した子育て支援・生活支援をつよめます。

雇用確保、公営住宅の供給などの支援をすすめます

 安心して生活し、子育てをするために、長期の安定した雇用確保の就労支援、保育所への優先入所、安価で良質な公営住宅の供給など、安定した暮らしへの支援をすすめます。

非婚ひとり親への所得税寡婦控除の適用をすすめます

 親に結婚歴があるかどうかで差別があるのは許されません。2021年度から、住民税非課税の対象が非婚のひとり親(年収204万円未満)にも拡大されました。ひきつづき所得税の寡婦控除が非婚ひとり親にも適用されるよう、所得税法を改正します。法改正以前にも、保育料の算定、国民健康保険料、公営住宅利用の手続きなどで、寡婦と同等の控除をうけられるようにします。

若い女性、高齢女性への生活支援、貧困対策を充実します

 単身女性の多くが生活の困難に直面しています。ひとり暮らしで20~64歳の女性の31.6%、3人に1人が貧困状態におかれています。65歳以上の女性では、相対的貧困率が46.6%、約半数に近くにのぼります。

 その背景には、女性の賃金の低さ、非正規雇用の拡大、それに連動している年金の低さなどがあります。20代前半の働く女性の平均年収は243万円です。全年代でみても、年収200万円以下が女性労働者の約4割、女性非正規労働者では76.6%を占めています。低賃金、ボーナスも昇給もないなど無権利で不安定な労働条件、解雇や雇止め、失業を繰り返し、風俗産業で働かざるをえない若い女性、ホームレス状態に陥る女性が少なくないことも社会的な問題となっています。ワーキングプアをなくし、8時間働けばふつうにくらせる社会をつくり、女性が経済的に自立し、安定したくらしを実現できるようにします。

最低賃金の引き上げ、均等待遇で、安心して暮らせる働き方を実現します

 最低賃金をただちに、全国どこでも時給1,000円にし、1,500円をめざします。非正規・低賃金で安上がりに使う働かせ方をなくすために、同一価値労働同一賃金、均等待遇の原則を、均等法、労働者派遣法、パート労働法などに明記します。

相談窓口の拡充、住宅保障などの支援をつよめます

 「住宅手当」や公営住宅の保障、雇用保険適用条件の改善、失業・半失業状態にある女性の相談窓口の拡充、生活保護のすみやかな支給など、貧困状態を放置せずに社会的・政治的支援で解決をはかります。

最低保障年金を確立し、女性の無年金・低年金をなくします

 男女賃金格差など女性の地位の低さがそのまま影響し、女性の厚生年金受給額は男性の6割です。女性の国民年金平均月額は5万3,013円です。国連社会権規約委員会は、日本の高齢女性の年金は適格な基準を満たしていないと指摘し、改善を求めています。国連女性差別撤廃委員会も最低保障年金制度をつくることを日本政府に勧告しています。

どんな生き方をしても安心できる公平な制度をつくります

 最低保障年金を確立し、低年金、無年金を改善します。パート労働者の社会保険加入の権利を保障、厚生年金の遺族年金を女性が働き納めた保険料が受給額に反映できるようにするなど、公平な年金制度にします。サラリーマン世帯の専業主婦の保険料は「応能負担の原則」で、夫が高額所得の場合には応分の負担をもとめるしくみにします。全額国庫負担の最低保障年金制度を実現し、女性の低年金や無年金の解決のみならず、「第3号被保険者問題」など、年金制度の矛盾を解決する道を開きます。第2号被保険者が負担している専業主婦の基礎年金部分も自営業の主婦や学生の国民年金負担のいわゆる「不公平」という問題も解決します。

 女性の低年金の土台を引き上げるために、男女賃金格差の是正、パート労働者と正規労働者の均等待遇、業者女性などの働き分を正当に評価する税制などへの改善をすすめます。

配偶者控除の縮小・廃止による庶民増税には反対します

 政府は、“女性の社会進出を妨げる”“専業主婦優遇”などとして、配偶者控除の縮小・廃止を検討しつづけています。

 配偶者控除は、基礎控除と同様、最低限度の生活費に相当する額は非課税にするという「生計費非課税の原則」に立ったものです。何の代替措置もなく配偶者控除の縮小・廃止をすすめれば、この原則に反し、税負担を重くすることになります。税と社会保障制度をめぐって政府がすすめようとしていることの最大の問題は、能力に応じて負担するという税と社会保障の応能負担原則をやめてしまおうとしていることです。配偶者控除の縮小・廃止の動きもその一つであり、女性の就労支援のためではありません。

性と健康に関する女性の権利保障、支援の強化を

 女性は、思春期、妊娠・出産期、更年期など、生涯を通じて男性と異なる健康上の問題に直面します。疾患の罹患率も男女で異なっています。何より妊娠、出産を担う身体的特徴をもち、月々の生理が健康に安全な環境で保障されなければなりません。女性の性と生殖にかんする健康と権利(リプロダクティブヘルス・ライツ)を尊重する観点に立って、女性が健康に生涯をおくるための支援、女性の・.性差を考慮した医療の充実をすすめます。

検診、健康診断の充実など女性の健康支援をつよめます

 乳がん検診の受診率は36.9%、子宮頸がん検診の受診率は33.7%(16年国民生活基礎調査)にすぎず、OECD(経済協力開発機構)35カ国のなかで最低レベルです。早期発見で治癒率は向上します。国の予算を引き上げ自己負担の軽減.無料化をはかります。

 子宮頸がん予防が重要課題となっていますが、この間、公費接種の対象となったHPVワクチンについては、副作用の訴えが相次ぎ、重い症例もあることが問題になっています。接種勧奨は再開せず、副反応被害の徹底した検証をすすめます。骨粗しょう症や甲状腺障害など女性に多い疾病の予防・健診の充実をはかります。

働く女性の健康をまもります

 長時間の残業や深夜労働による過労・ストレスで体調を崩す女性が増え、精神疾患の労災認定も増えています。生理休暇取得率は0.9%まで低下し、ほとんど利用できていないのが実態です。しかし働く女性の9割が何らかの体の不調を感じているという調査もあり、その多くが辛さを我慢しながら働いています。また妊娠を望んだ時期に妊娠できなかった人は半数を超えており、仕事の継続と妊娠・出産の時期に悩んだり、不妊に悩む女性も少なくありません。

 男女ともに長時間労働を規制するとともに、生理休暇を気兼ねなく取得でき、安心して妊娠・出産、子育てしながら仕事を続けられるように、制度の拡充、企業への指導を強化します。企業の定期健診に女性関連項目を加えます。働く女性の長時間労働、深夜労働の実態・健康影響調査をすすめます。

性と健康に関する権利についての教育をつよめます

 若年層を対象にして、性と生殖にかんする健康と権利(リプロダクティブヘルス・ライツ)、妊娠・出産の機能を持つ女性の体についての教育、性教育、性感染症予防教育をすすめます。

妊婦検診、出産費用の軽減、不妊治療への助成の充実をすすめます

 妊婦健診は母体や胎児の健康のために欠かせません。厚労省は標準的に14回程度の検診が必要とし、現在ではすべての市区町村が14回以上の検診に助成制度を設けています。しかし公費負担の水準は市区町村に委ねられているために、自治体によって自己負担額がまちまちで、検査項目も異なっています。どこでも同じように安心して受けられるように国の制度にして、拡充します。

 出産費用は年々上昇しつづけており、正常分娩の平均的出産費用は50万5,759円となっています。健康保険から支給される現在42万円の出産育児一時金ではまかなえず、それ以外にも出産準備や育児用品などに必要な支出を加えると、経済的負担は依然として重いのが現状です。実際の出産費用に見合うように出産育児一時金を大幅に増額します。フィンランドなどで行われている、出産前に必要なベビー服や哺乳瓶などの育児用品などを贈る制度について、日本でも何らかの形で導入することを検討します。

 妊娠希望者・予定者、妊婦の配偶者などへの風疹予防ワクチン接種費用への国による補助を拡充します。

 高額な費用がかかる特定不妊治療費(体外受精、顕微授精)への助成は、現在、1回につき15万円まで(初回のみ30万円まで)、治療開始が40歳未満の場合は6回、40歳以上は3回までになっています。夫婦合算で所得730万円という所得制限も付けられています。とりわけ特定不妊治療は高額で、若い世代ほど、経済的負担のために治療を断念せざるをえなくなっています。助成額を増額し、所得制限を緩和します。健康保険の適用範囲の拡大をめざします。不妊専門相談センターの整備・拡充をはかり、カウンセリング体制の強化をすすめます。

 心身ともに不調になりやすい産後のケア事業をすすめます。国の予算を増やし、すべての自治体が退院直後の母親の心身のケアや育児サポート事業を継続してすすめていけるようにします。

産科医不足を解決します

 産婦人科と産科を掲げる病院の減少に歯止めがかからず、過去最低の1,313施設となり、「妊婦健診に通うのに片道2時間」などの悲鳴があがっています。産婦人科医不足も深刻です。歴代政権による「医療費削減」の名による医師数の抑制、診療報酬の抑制・削減、不採算を理由にした国公立病院の産科の切り捨てなどが原因です。「医療費削減」路線を転換し、国の責任で計画的な打開策をこうじることが必要です。

 医師の養成数を抜本的に増やし、国の責任で産科医の育成・研修などをすすめます。地域の産院・産科病院への公的支援を強め、産科・小児科・救急医療などの診療報酬を引き上げます。国公立病院の産科切り捨てをやめ、周産期医療を守る拠点として支援します。産科医の過酷な労働条件の改善をすすめます。女性産婦人科医の妊娠中の当直免除、産休・育休中の身分保障、代替要員の確保、職場内保育所の設置、職場復帰に向けた研修など仕事と家庭の両立支援をすすめます。助産師・助産院への公的支援をすすめます。助産師の養成数を増やし、「院内助産所」の設置など医師と助産師の連携を国の責任ですすめます。

政策