2017総選挙/各分野の政策
57、領土問題―尖閣諸島、竹島、千島問題
尖閣、竹島、千島(「北方領土」)問題―私たちはこう考えます
2017年10月
尖閣諸島・東シナ海の問題について、日本共産党の第27回党大会決議(2017年1月)は、次のようにのべ、中国の行動を批判しました。
東シナ海で、中国は、2008年12月、尖閣諸島の領海に初めて公船を侵入させるという行動をとった。2012年9月、日本政府が民間人の所有者から尖閣諸島を買い上げる措置(いわゆる「国有化」)を行ったあと、中国公船による領海侵入が激増・常態化し、日中間の緊張が絶えず続く異常な事態となっている。中国側にどんな言い分があろうと、他国が実効支配している地域に対して、力によって現状変更をせまることは、国連憲章および友好関係原則宣言などが定めた紛争の平和的解決の諸原則に反するものであって、国際社会で決して許されるものではない。
●尖閣問題解決のための三つの原則を提起する(25回大会第6回中央委員会総会決議)
http://www.jcp.or.jp/web_policy/2013/02/post-514.html
●中国軍艦船の尖閣諸島接続水域侵入について抗議する
日本共産党の志位和夫委員長は2016年6月9日、中国軍艦船が尖閣諸島接続水域に侵入したことについて、次の談話を発表しました。
一、尖閣諸島は歴史的にも国際法上もわが国の領土であり、この接続水域に中国軍の艦船が今回初めて入ったことはきわめて重大である。領土をめぐる紛争問題が存在している海域へのこうした軍艦による侵入は軍事的緊張を高めるだけであり、事態の平和的解決に逆行するものである。
一、わが党は、中国の今回の行為に厳重に抗議し、繰り返さないことを強く求める。
● 特集「領土・領有権問題 私たちはこう考えます」を参照ください。
http://www.jcp.or.jp/web_tokusyu/2012/08/post-5.html
北東アジアの領土問題の外交的解決、紛争をエスカレートさせない行動規範を結ぶ
この地域に存在する領土に関する紛争問題の解決にあたっては、歴史的事実と国際法にもとづく冷静な外交的解決に徹することが重要です。力による現状変更、武力の行使および威嚇など、紛争をエスカレートさせる行動を厳に慎み、国際法にのっとり、友好的な協議および交渉をつうじて紛争を解決する行動規範を結ぶことをめざします。
北東アジア地域には、いくつかの領土に関する紛争問題が存在しています。日本が関わる問題としては、尖閣諸島問題(中国名・釣魚島)、竹島問題(韓国名・独島)、千島問題という三つの領土に関する紛争問題があります。
領土問題の解決そのものは、関係する二つの当事国間での冷静な外交的交渉によってはかられるべきです。同時に、領土に関する紛争をエスカレートさせないための行動規範を、当事国が受け入れ可能な形で、多国間で取り結ぶことは、北東アジアの平和と安定の確保にとって重要な意義を持ちます。
ASEANは中国と、南シナ海行動宣言(DOC)を出していますが、これを行動規範(COC)に高めようと交渉しています。DOCは、領土問題それ自体の解決を直接めざすものではありませんが、それを平和的・友好的な協議および交渉をつうじて解決すること、紛争を複雑化あるいは激化させ、平和と安定に影響を与えるような行動を自制することを求めている点で積極的な意義を持っています。これを法的拘束力のあるCOCに発展させる努力が重要となっています。
こうしたASEANの経験も念頭に、北東アジアでも領土問題の外交的解決、紛争をエスカレートさせない行動規範の締結をめざします。