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日本共産党

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赤旗


談話

2017年度政府予算案について

2016年12月22日
日本共産党書記局長 小池 晃


一、 本日、安倍内閣が決定した2017年度の政府予算案は、「アベノミクス」と「消費税頼み」路線の行き詰まりのしわよせを国民に押し付けるとともに、軍拡推進の道を暴走する、安倍内閣の強権的な姿勢を象徴する予算案となった。

一、  「格差と貧困」の是正を求める国民の声に逆行して、暮らしの予算はさらに削減・抑制された。医療・介護など社会保障費の「自然増」分が1400億円も削減され、老齢・障害年金やひとり親家庭の児童扶養手当も減額される。文教予算や農林水産予算、中小企業予算も軒並み減額となった。安倍政権が「一億総活躍」と銘打って宣伝した施策も、まったく看板倒れのものとなった。給付制奨学金は創設されるものの、対象はきわめて狭い範囲に限定され、高い学費に苦しむ多くの学生の願いに程遠い内容となった。保育所予算も待機児童の解消には全く不十分である。低年金への上乗せや介護保険料の低所得者減額も先送りされた。

一、  一方で、軍事費は5年連続の増額で5兆1251億円となった。墜落事故を起こしたオスプレイ4機をはじめ、ステルス戦闘機F35、無人機グローバルホークなどの装備が増強される。補正予算への「ミサイル防衛」予算計上とあわせて、「戦争する国」づくりを進める危険な予算である。米軍への「思いやり予算」、辺野古新基地建設などの米軍再編経費も大幅に増額され、SACO経費を含めた米軍関係3経費は3985億円と過去最高になった。

一、 高速道路等の物流ネットワークや国際コンテナ戦略港湾などの大型公共事業予算は増額され、リニア中央新幹線の建設支援のため、1.5兆円の融資枠も計上された。富裕層優遇の不公平税制や研究開発減税などの大企業優遇税制も温存される。ふくらむ福島原発事故の処理費を国民負担でまかなう方向で、東電支援のための交付金を新たに計上している。

一、 このような暮らしに冷たい予算案となったのは、度重なる大企業減税や「アベノミクス」の破たんによって税収が伸び悩むなど、財政面でも安倍政治が行き詰まり、そのしわよせが国民に押しつけられたからである。「トリクルダウン」と「消費税頼み」の路線では、暮らしも経済もよくならない。いまこそ、「税金の集め方」「税金の使い方」の抜本的改革に踏み出すことが必要である。日本共産党は、そのために政府予算案の抜本的な組み替えを要求するものである。

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